sweet and bitter
私には彼氏がいる。レンっていう彼氏。とっても、カッコいい!レンの甘い視線が大好き!レンが「好きだよ」なんていって頭をぽんぽんしてくる!サイコー!!! 今日はバレンタインデー!!!レンにチョコ渡す日だ。 「レーン!今日はなんの日かわかってる?」 しかし、レンはボーッとしている。私はレンが見ている方を見た。そこには、学校のマドンナ、カナちゃんがいた。 (まさか…?いや、そんなことは…) 私は予想をおおい隠すようにレンに話しかけた。 「レーン!!!」 「うあっ!ごめん!ぼーっとしてたわ。」 「今日、なんの日?」 「ああ、バレンタインだろ。チョコくれよ…」 「うん!」 いよいよ、放課後。私は中庭のベンチに座ってレンを待っていた。 15分ほどまった後、レンがやっと来た。片手に何か持って。 (えっ、もしかしてカナちゃんから…) 「ごめん!遅れた!」 レンが近くまで来る。 「いやー全然!大丈夫!」 私は問題ないそぶりを見せる。 すると、レンは衝撃的なことを言い出した。 「わりぃ、今年はチョコいらないわ。」 えっ?どういう… 「代わりに、これやる。」 レンは片手に持っていた缶コーヒーを渡してきた。 「じゃあ。」 レンは来た道を走って帰っていった。 中庭に取り残された私は缶コーヒーを開けて飲んだ。 「にがっ。」 (しかも、冷たい。) レンがくれた、苦い冷たいコーヒー。私の甘いチョコレートとは全然違う…もしかしたら、ずっと前から… 中庭に私の泣き声が響いた。この泣き声はレンに届いているだろうか。二度と戻らないレンに。 その涙はまだ甘かった。