クリスマスの夜
「はぁぁぁ~.どうしょ…」 私は、真子.中学1年…ちがうちがう自己紹介じゃない! 「はぁぁ~」 盛大なためいきは、これで82回目か… 重い体を持ちあげ、チラッとカレンダーを見る. 12月24日. クリスマスでもあリ、私の彼氏の誕生日でもある. 彼氏とはいっても、ほぼ自然消滅状態なんだ… あのときカレカノとなってもう3ヵ月前になる. 2学期に今の彼氏の詩月が転校してきた. かっよくて頭の良い彼に…いわゆるー目ぼれ?になった. そのー週間後詩月に告った. 彼の返答が、何だと思う? 「恋という気持ちをどんなのかちょうど知りたかった」 ー応形だけのカレカノとなり、デートも何回か行った. 彼は、好きどころかどんどん機嫌が悪くなっていている気がする… 「はぁぁぁ~」 何かあげた方がいいと思うけど、詩月が好きなものが思いつかない. 不意にレシピ本が視界のはしに見えた. ちょうど開けっぱなしになっていて、そこにはクッキーのレシピがのっている. …そういえば、告ったときは市販のクッキーをわたしたっけ… たしか甘いもの好きとか言ってた気がする. 「よしっ!」 真子はたちあがり、キッチンへ向かった. 「ごめんね.とつぜん」 「別に…何が用なんだ…ん!」 ピンクの袋をおしつけられ、真子がにげだす. 「何だあいつ…」 詩月は袋の中を見るとところどころこげたクッキーが入ってた. …甘いのきらいと言ったはずだが? 空腹の体にー口だけ食べてみる. 「んん!ゴホッ」 マズすぎる… こげたところが苦いもそうだが、なによりしょっぱい. 砂糖と塩をまちがえたか…あいからずのアホっぷりだ… けど、心の底から温かな気持ちがこみあげる. 嫌われ者の自分に.プレゼントをもらうのは初めてだ. ……… 心臓がうるさいくらいドキドキする. ちがう、これは.真子が好きっこてわけじゃない…ちがう.ちがう 好き…じゃない…好き?まさか. 「好き…じゃない」 顔を真っ赤なのも気付かず、詩月は雑貸屋へと入っていった.