いつかまた、君と会えたら。
※小説投稿は初めてです、温かい目で見てね^ ^ 「…もう会えなくなっちゃうんだね。」 目に涙を浮かべながら莉沙は言った。 今日は莉沙の幼馴染、綾が引っ越す日だ。 「綾の部屋に居られるのも最後かぁ。」 「いつか莉沙の部屋にも行きたかったけどもう無理だなー。」 いつも通りの他愛の無い話が愛おしい。 もっと話していたい、もっと一緒に居たい。でも叶わない。 もしこの世に神様が居るのなら、なんだってする。もっと隣で君と…。 でも、そんなことはできない。運命、というやつには逆らえないんだ。 「私たち、離れ離れになるなんて考えたことなかった。」 「俺も。ずっと莉沙の隣に居られると思ってた。」 嗚呼、この感情は何?わからない。ただ一緒に居たい、それだけなのに。 いつも綾のことを考えてしまう。綾が頭から離れない。 ああそうだ、判った。判りたくなかった。けど判ってしまった。 今も私は、綾に恋してるんだ。ずっとずっと昔から。 「莉沙?もうすぐ俺たち出て行く時間だから…大丈夫か?考え事?」 綾の声を聞いてハッとする。その声がもう聞けないなんて。 言わなきゃいけない。伝えなきゃ。今しかないんだ。私の気持ち―――。 「あ、あのね。綾…」 「ん、なに?」 「…ごめん、やっぱなんもない!ほんとごめん」 ……言えないよ…言えない。 もうどうしたら… 時間は刻々と過ぎていく。 「あ、そういや莉沙!これ…」 綾がダンボールからゴソゴソと取り出す。 「手紙とコップ。ハンカチも入ってるんだぜ!」 陽気な笑顔が眩しい。まるで綾は私の太陽だ。 「ど、どうしたの?今まで私に手紙なんてくれたことなかったじゃん。」 莉沙は目を丸くして驚く。 「だからだよ!今まで、ほんとにありがとな。」 我慢していた涙が溢れる。綾…離れたくないよ…。 「…もう少し時間あるし、暗いから送っていくよ。」 静かに想い出話をしながら家まで歩く。 楽しい時間はあっという間に過ぎていく。家の前に着いてしまった。 「莉沙、最後のバイバイだな。」 行ってしまう。行かないでよ…。 「帰ったら、俺があげたやつの意味、調べてみてよ…!」 綾は頬を赤らめて言う。 「意味?わかった、調べてみるけど…」 意味。なんだろう。物に意味なんてあるのかな? 「じゃ、じゃあな、莉沙。違う学校でも…忘れんなよ!」 「あっ…」 綾は走って行ってしまった。しんみりお別れを惜しみたかったのに… そうだ、調べなきゃ。家の中に入るのも忘れて、意味を調べてみる。 ハンカチ:別れ マーキング コップ:あなたの家に行きたい 二度目の涙が溢れてきた。こんなのずるいよ…昔から綾はこうやって 遠回しに伝える人だった。手紙には、綾らしい一生懸命書いたであろう 汚い字で感謝の気持ちが書かれていた。 「綾…忘れないよ。絶対に。ずっと好きだったんだよ。」 綺麗で儚い星々が、今日もキラキラ光っている。 いつかまた…君と会えたら。