ドッペルゲンガー大事件
ん? 私‥‥穂香(ほのか)、中1の帰宅部は、 学校の正門の前で足を止めた。 今私は下校するところ、なんだけど‥‥。 私の目には、ある人物がうつった。 その人物は、私から5mほど離れたところにいた。 その人物の年齢は、私と同じくらいに見える。 その人物が身にまとっているのは、Tシャツに水色のスカート。‥‥つまり、女の子だね。 その女の子の髪型は、ハーフアップにピンク色のヘアピンが2つ。‥‥って、私とおそろじゃん。 その女の子の顔は、たれ目で目元にほくろがあった。‥‥ん?私と同じじゃん。 その女の子は、そう‥‥私と瓜二つ顔で‥‥‥って!! あの子、まんま私じゃんッ!! 私がもう1人、あそこにいる‥‥。 すると、私の頭の中には、ある言葉が浮かび上がった。 『ドッペルゲンガー』 ドッペルゲンガーっていうのは、もう1人の自分が存在するっていう怪現象。 で、その場合、自分自身の姿を見ちゃったら、その人は死んでしまう‥‥っていうんだ。 ‥‥ん?んん? もしこれがドッペルゲンガーなんだったら‥‥ 私、死んじゃう‥‥!? い、いやいや。まだ大丈夫。ドッペルゲンガーじゃない可能性もある。 だって、ドッペルゲンガーの場合、本物じゃない方は、口を利かないんだから。 だから私は、そろりそろりと、その女の子に声をかけてみた。 「あのぉ‥‥こんにちは‥‥」 でも、相手は無反応。 「どうしたんですか‥‥?この中学校に、何か用があるんですか?」 そう質問しても、相手は無反応。 ‥‥これは‥‥‥。 ドッペル、ゲンガー‥‥!? 次の日の中学校の朝。 校内には、悲しいニュースが響き渡った。 『えー、1年◯組の井上穂香さんが、亡くなりました‥‥。死因は不明です‥‥』