主人公になりたかった
私は隣のクラスの佐藤くんが好きだ 佐藤くんはかっこよくて運動も勉強もできる だから佐藤くんのことが気になってる女子はたくさんいる 私のこの恋はきっと実らない でも不釣り合いだって分かってるから悲しくなることもない 最近、佐藤くんは白雪さんという女の子と一緒にいることが多い 白雪さんは佐藤くんと同じクラス 学校一の美少女で運動も勉強もできるのに そのことを鼻にかけるなんてことはせず控えめで謙虚な子 佐藤くんと同様に人気者だった そして私はとうとう気づいちゃったんだ 白雪さんといるときの佐藤くんの笑顔は 誰といる時よりもまぶしくて素敵なことに 分かってしまう 佐藤くんが好きでたまらなくって ずっと目で追いかけていたからこそ分かってしまう 佐藤くんは白雪さんのことが「本当に好き」ってことが チクッと胸が痛んだ でも神様は容赦しない その一週間後 佐藤くんと白雪さんが手を繋いでいた 付き合ったんだってさ ちなみに告白は佐藤くんからだったみたい 悲しくならないってずっと思ってた なのに家に帰ったとたん涙がとまらない 私は自分でも知らないうちに期待してたんだ 恋愛小説の主人公が自分であるということを きっと白雪さんは主人公で 私はただのわき役に過ぎなかったのだろう 私の恋は1年もたたずに幕をおろした いつか主人公になれることを夢に見て でも私もある意味主人公だったのかもしれない 今回はバッドエンドだった私の恋物語 これからもひっそりと、きっと、私の恋物語は紡がれていく