エイプリールフール
私、一ノ瀬 菜摘。受験を控えた、中学3年生だ。 私は地獄の受験勉強に追われながらも、恋愛のことばっか、考えていた。 今日も、彼氏、できなかった。 ネットの検索履歴は、「可愛くなれる方法」とか、「好きな人ができる方法」とか、恋愛系ばっかり。 可愛くなるために、クシで髪をサラサラにしたり、ダイエットをしたり、色々自分なりにやってみたけど。 私を、好きって言う人は、一人も出なかった。肘をついて、カレンダーを見ると、もう3月の終わりごろ。 明日は、エイプリールフール、か。そう、明日は、4月1日、エイプリールフール。 次の日。学校では早速、友達が、「菜摘、今日の体育、マラソンらしいよ~」「えっ?嘘、最悪!」「へへーん、騙さ~れた。」と、からかわれてしまった。今日は、席替えでもある。私が狙っている、三上慎くんと、隣になれる呪文?をかけ、くじ引きを引くと、20番という数字が出てきた。「20番の人~」「あ、一ノ瀬か。」「ふぇっ!?」そう、横にいたのは、三上慎くんだったのだ。 じゃあ、まさか、慎くんとおんなじ席ってこと?頭が追いつかず、私は慌てて、トイレでメイク直しをした。 慎くんと同じ席になって。わたしたちはだいぶ距離が詰まった感じがした。 そして。思ってもいなかったことがおきた。 なんと、慎くんに屋上に呼び出されてしまったのだ!やばいやばい心が締め付けられたような気がした。 「あ、あの。。。」「俺、一ノ瀬のことが、嫌い。」へ…?き、嫌い?思ってもいない展開に私は目の前が真っ暗になった。 涙が滲み出しそうだ。「なんて、嘘!正直言って、一ノ瀬のことが、好き。付き合って。」 そうか、今日は、エイプリールフールか。また、今度は、大粒の涙が流れる。 「私も、三上さんのことが、大好きです。」 4月1日のエイプリールフールは、青春の一ページになりそうです。