死にたい私と生きる僕
1.天野若葉 薄暗い部屋の中、若葉はぼんやりと床に座っていた。 殺風景な若葉の部屋は外からの光がたっぷり入る窓付きだったが、二重構造のカーテンで窓は固く閉ざされていた。 「死にたい。」 若葉は目を瞑って手で顔を覆った。 チラリと手首に巻かれた黄ばんだ包帯が覗き、そこからは痛々しい切り傷がはみ出ていた。 何分かたつと若葉はすぐにその手を膝におろし、重たそうに体を起こした。 そして包帯を手首から取り、近くに収納されていた新しい包帯を手慣れた手付きで手首にスルスルと巻いた。 「よし…。」 若葉はそう言ってドアをがらっと開けた。 ゆらゆらと廊下を歩き、階段を手すりによりかかりながらおりる。 最後までおりきると、リビングでくつろいでいる母、真希に声をかけた。 「お母さん、私、今日学校行かない。」 「なんで。」 「お腹痛い。」 「また?」 「ほんとだよ、キリキリ締め付ける感じがする。」 「先週のお薬、全部飲んだんでしょ?それでも駄目なの?」 真希の声が段々と強く、きつくなっていく。 その度若葉の声はか細く縮んでいく。 「うん…。」 かのなくような声で何度も訴えるが、その眉間のシワから真希にはどうやら伝わらないらしい。 「今日は絶対行って、最近アンタ休み過ぎだよ?昼ご飯作るのも面倒だし、早く行きなさい。」 「え。」 みるみる涙が溢れそうになる。 必死に目を開いて止め、一点を若葉は見つめた。 真希には分からないのだろう、若葉が学校でどんな仕打ちをされているのかなんて。 地獄を味わってるなんて。 死にたいと思っているなんて。 手首の傷も、若葉の校庭でぶつけたという嘘で誤魔化しているがそれも一ヶ月程前の話、何かおかしいと気づいてもそろそろいいのではないだろうか。 でも、どうせ今後も気づいてくれないのだろう。 学校のバックを手に持ち若葉はよろよろとおぼつかない足取りで玄関へ行き、靴を履き、重いドアを開けたのだった。 2.天野潤 僕は、きっと世界で一番幸せな男の子だ。 ベットがあって、ご飯があって、目があって、足があって、体があって、本当に幸福だと思う。 そんな僕だけど、今、学校でいじめられている。 靴の中に画鋲があったり、虫が入れられていたり、体を殴られていたり、まぁ色々。 心が潰れて何日か休んだ時があったけど、今は平気だ。 僕は何も悪くない。 そしていじめっ子達を気にする必要もない。 好きな人でもないのに、じっと伺って、その子の気持ちに振り回される必要もない。 そう気づいたから。 そう自信がついたから。 いじめてくる子は絶対間違っている、そして苦しんでいる、その理由は、沢山あるんだろう。 昨日は母の真希に事情を話してみた。 そしたら、涙が止まらなくなって、僕を抱きしめてきた。 照れくさくて、正直嫌だったけど、何だか自分を認めてくれた気がして嬉しかった。 僕はこれから、沢山好きなことをしようと思う。 きっと明るい未来が僕を待っているだろう。 End 読んでくれてありがとうございます! 毎日死にたいと希望をなくしていく若葉、毎日生きる事こそ幸福だと信じ続ける潤。 皆さんはいじめられている状況だとどっちになりますか? 私は若葉よりかもしれません。 皆さんの意見や感想などを聞かせて下さい! ではまたいつか。
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チャイルドライン[特定非営利活動法人
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男の子の方かな…?
こんにちは♪ こんなお話つくれるなんて,すごい^ ^ いじめられた時の考えを比べるなんて,思いつかなかった! あと,私は,男の子の方(ごめん名前読めなかった)の方になるかな…? でも,いざいじめられると,若葉の方になっちゃだかもしれないって感じ! 読んでくれてありがと☆ じゃねーヽ(*^ω^*)ノ
(`・∀・´)
自分は若葉よりっすね。素敵な作品ありがとうございました。