短編小説みんなの答え:0

この人生を続けるための『ラスト』

私はアカリ、小学6年生だ。 幼なじみで隣に住んでいるコウカとは、とても仲が良い。 毎朝一緒に登校して、休み時間や帰り道にはくだらない、でもとても楽しい会話をして毎日を過ごしていた。 この幸せがずっと続くと思っていた― しかし、ずっと思っていたその考えは一瞬にして壊れてしまった。 コウカが病気になったのだ。それもまだ治療法が確立されていない、不治の病だった。 ―余命はもうたったの半年だった それでも私は「コウカはきっと元気になるはず」と思っていた。 だから定期的に私はお見舞いに行っていた。 もう余命宣告をされて半年を過ぎた頃のことだった。 コウカが急に 「ねえ、ラストの意味って知ってる?」 とと話しかけてきた。 「え…。どしたの急に」 「普通は『最後』って意味で使われるよね。でも、『続く』っていう意味もあるんだって!面白くない!?」 「へぇ…。そうなんだ」 と私が感心していると、 「だから、私がアカリよりも早く死んじゃっても、その別れはアカリにとって、これから先生きるための別れだと思うんだ」 最初私はコウカが何を言いたいのかが分からなかった。まあ無理もないと思う。 その会話がコウカと話した『ラスト』だった。 コウカが亡くなった。早すぎる人生の『ラスト』だった。 病院に行くと、ベッドには白い布を顔にかけたコウカが横たわっていた。 するとコウカのお母さんが、 「アカリちゃんに手紙があるって」 と、小さな紙切れを渡してきた。恐る恐る開いてみると アカリへ 私はアカリのことを『親友の中の親友』だと思っています。だから私よりも生きていてね。次会うときはおばあさんになったアカリを見てみたいです コウカより 生ぬるいものが私の頬を伝い紙切れの上に落ちるのが分かった。ああ、コウカが言いたかったことはこのことなんだな、とその時ようやく分かった。 ありがとう、コウカ。大好きだよ。私の中でも一番の親友だよ。 その言葉をなぜコウカが生きているときに言えなかったのだろう。と私は思った。 アカリ、人生には必ず別れや終わりが訪れる。でも、その別れや終わりは私たちを強くする。 そうやって皆生きているんだよ。だから悲しまないでね。

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