快空
6月の梅雨真っ只中の日に私は生まれた 毎日雨が降り続いていた日 私が生まれた日の朝は昨日雨が降っていたのかと疑うほど晴れていた 雲ひとつない快晴で明るく眩しい日だった そんな日のように明るく眩しい子になってほしいという両親の願いで快空(かいら)と名付けられた 6月6日午前7時18分 快空が生まれた 太陽にも負けない輝きを放っていたらしい 明るく誰かを照らしてあげて眩しい子になってほしいという理由で名付けられた 大きくなるにつれ私は明るく,誰にでも優しい子になった そして私の最大の武器となったのがビジュアルだった 太陽のように眩しい笑顔,表情。全てにみんなが引き込まれた 私の誕生日は毎年晴れていた 中学校に上がった時のこと 都会を母と歩いていたらスカウトされた アイドル事務所だった そこはアイドルにあまり興味のない母でもわかるほど大手だった 母は娘に可能性があるなら…と私を事務所に入れた 学校が終われば練習 ダンスにボーカル.体重管理,柔軟…… 諦めたくなるほど厳しかった 練習生となって3年。私が中3の頃,デビューのチャンスが来た 事務所の上の人からは「君はビジュがとてつもなくいいから絶対デビューさせられる。歌やダンスでは劣っていても」 私は3年毎日練習をしてきたが歌やダンスは決して上手くなれなかった デビューできる理由はビジュがいいからというもの その時すでに私は私を見失い,性格も変わっていった 明るく誰かを照らしてあげられるような子ではなかった デビューはうまくいった メンバーは歌が上手くダンスもみんな上手だった そんな中私はビジュメンで明らかに実力では劣っていた エゴサをしてみれば私のアンチがたくさんいた ''結局ビジュやん,, ''実力不足,, ''グループが悪く見える,, ''ほんとに練習生だった?,, ''こいつ今まで何やってたん? ひとつひとつの言葉が胸にのしかかっていった 誰も私の努力を見てはくれない.結局私は邪魔者なの? ファンのみんなの前でさえも家族の前でも暗くなり自分を見失っていった デビューしてからの私の誕生日は一切晴れなくなり,雨が降り続いた 快空はいなくなってしまった_。 いや,壊れたのだろう ビジュアル,アンチ,ストレス。1番は名前のせいだったかもしれない