短編小説みんなの答え:2

偽りのカレカノ(恋愛好き必須!)

夜の繁華街は酒と香水の匂いが充満する。同じ東京でも空気が違いすぎる。簡単に言えば、大人の街。こんな高校生がいていい場所じゃない。 近くにあった電柱に身を委ね、かじかむ手でイヤホンを取り出す。こういう時は音楽を聴くのが一番。耳にはめようとすると、誰かから手首を掴まれた。 「おねーちゃん今暇?」 あ、これ、ナンパってやつだ。だる。 「あ、えっと、どちら様でしょうか?」 こう聞いておくのが一番だろう。 「名前?あぁ、そのうち分かるよ」 うっぜぇ。手も離してくれないし。 「あの、やめてください」 流石に怖い。とりあえず睨んでおこう。 「あ゛?」 あ、キレてる。怒らせちゃったなぁ、テヘペロ。 「やめてください」 変なことを思ってたら、上から声が降ってきた。このナンパ魔の声じゃない。 「俺の彼女なんで」 声の主はちゃっかり私とナンパ魔の手を離し、 「それでは」 とその場にナンパ魔を残し、路地裏で2人きりになった。 「あの、ありがとうございます」 しっかりお礼を言おう。 「ふふっ、俺のこと知らない?」 え?確かに、聞き覚えのある声だとは思ったけど… 「俺、彗星高等学校2年の縄棚剣(つるぎ)。柚莉愛(ゆりあ)ちゃんだよね?」 「え、先輩?」 縄棚剣。バスケ部の先輩だ。 「思い出した?」 くすくすっと笑う顔。ゲーム中によく見る顔だ。 「あの、ほんとにありがとうございます、嘘までついてくれて」 もう一度お礼を告げる。すると縄棚先輩は不思議なものを見るような目で私を見た。 「嘘?嘘はついてないなぁ?」 「え、でも、俺の彼女って、」 「?だって、俺の彼女じゃん」 「は…?」 「そっか、告白まだだったね」 え、ここで?と思ううちに壁ドン。 「横田柚莉愛、俺と付き合って」 心臓がもたない。震える声で告げた言葉はもちろん 「はい、よろしくお願いします‥」

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