短編小説みんなの答え:1

1時間で終わる世界

今日はクリスマスだった。外でひかるイルミネーションも、テカテカかがやくツリーも、全部きれいだった。 だけど今、目の前にひろがるのは「例の暗やみ」。え、どうしてそうなのか、気になる? 私の「1時間」が終わったからさ ここは丶1時間で終わる世界。いや、1時間で巻き元される、といった方がただしいのか。 まずはふつうに曰常生活をおくる。して1時間経つと、とつぜん目の前が暗やみでおおわれる。 しばらくすると、私はどこかの時代の、どこかの場所の、とある性格の人になっている。いつも、それのくり返し。 そう、1時間径つと何もかもリセッ卜され、どこかのだれかに生まれかわっている自分。ー見、楽しそうでしょ? それが、地ごくの始まりさ 「うりゃあああ!!」 「オラァァアア!!」 たけだけしい男たちの声がひびきわたる。時は大正。戦争時代だ。 今、目の前ではげしい戦いがおこっている。血がはじけとぶ。私は指揮官という設定だった。 そんなこと、やってられるか。今すぐこの戦争をやめてほしい。もうこれ以上、だれも死なないで... 次のしゅんかん、目の前が真っ暗になる。例の1畤間がたった。さっきまでの叫び声はどこへやら。 けっきょく、戦争をやめてというなげきはとどいたのだろうか。 「オレ、あの、本当は...」 私はとある女子高生という設定。目の前には美男子。たぶん、彼氏だろう。 今私は、この男の子のこく白を聞いている。男の子は、ラブレターをわたしながら言う。 「あなたが好きですっ!けっこんしてくださ」 そこまで言って、声がとぎれる。暗やみを見る前からわかる。時間がすぎた。 最後まで、彼の言葉を聞いてあげたかった 「もういやだ!」 こんな世界、生きていて意昧がない。そういって、自殺してみた時もあった。 しかし、暗やみが目にひろがるだけで、死ぬことはなかった。 けっきょく、私はそういう出来事を数百回数千回とくり返した。 そんな私からあなたたちに言えるのは1つだけ もし、こんな悪夢のような世界で生きているのなら、どうかその命を大切にしてほしい。 この世界は冷たい。冷たいけれど 冷たい世界の上に、あたたかい手をさしのべてくれる人がいるから

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