短編小説みんなの答え:3

私って‥‥

馬鹿みたいだ。 学(まなぶ)は、優等生&スポーツ万能&超イケメンの人気者。 学は私のクラスメイトであり、私の幼馴染であり、私の片思いの相手でもある。 これまで、学に告白した人は何十人もいる。 だけど、誰一人、成功したことがないんだって。 みんな、学にこう返されたそうだ。 「ごめん、僕には他に好きな人がいるから」って。 ‥‥学の好きな人って、誰なんだろう。 もし私だったら嬉しいな‥‥まぁありえないだろうけど。 ――私、決めた。 学に告白する。 学とは幼馴染だし、成功する確率は他の子よりは高い。 それに、学の好きな人が誰なのか、気になるし。 いつ告白しようかな‥‥来週‥‥いや、明日にしよう!! 明日、ビシッと決めるんだ。 「好きです」って!! ☆彡 次の日。 私は、学を屋上に呼んだ。 学は相変わらずのイケメン顔で「話って何?」と聞いた。 私は深呼吸を何回かしてから、口を開いた。 「あのね、学。私――――っ」 ‥‥あれ。 私はその場で硬直した。 学が心配そうな顔で私を見ている。 私の心臓は、学校中に聞こえるほど、バクバクと大きく跳ねている。 指先が止まらないほど震えて、頭は真っ白だ。 (言えない‥‥あれ、言えない‥‥口が動かない‥‥) 「大丈夫?」 学が私の肩に手を置いて言った。 ハッとした私は、学をこれ以上心配させないように、無理やり口を開いた。 「わ、私ね、学に勉強を教えてほしいんだ。ほら、学って優等生だから。私、勉強できないからさ。お願い」 学はびっくりとした顔をしたけど、数秒後、ニコッと笑った。 「なんだ、そんなことか。全然いいよ!一緒に頑張ろう、勉強!」 私も無理に笑顔をつくって「うん!」とうなずいた。 「じゃあ、僕はもう行くね」 学が屋上から去っていくと、私はその場に倒れこんだ。 そして号泣した。 好きですって言おうと思ったのに、言えないなんて。 私って‥‥馬鹿みたいだ。

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