短編小説みんなの答え:2

脇役の主人公ヅラ

こんにちは、俺は田中玲亜(たなかれいあ)です。 この物語の主人公らしいです。 俺は主人公系の性格でもないし、頭もスポーツも普通より多少下くらい。 ただ、こんな脇役みたいな主人公の高校二年生、俺にも流石にの彼女くらいはいる。 尾田菜々美(おだななみ)だ。 別に、菜々美に特別なところはない。 そこに惹かれただけだ。 帰る道が一緒だからいつも一緒に帰っている。 小学生かってよく言われるけど、別にいいだろっていつも思っている。 ま、自己紹介はこれで終わり。 ちょっと長かったかな?まぁいーよね いつもの帰り道――― 「なぁ、菜々美」 「ん」 「いや、うーんと…いやあのーーあ!そうそう今日、何かある?」 「塾とかのこと?えーと…今日はないよ」 「えと、じゃ、どっか行く?」 「おお、それいいじゃん行こ行こーー」 我ながら何気ない会話だなー。 さっき「うーんと…」って言ってたのは、伝えようか迷ったから。 告白したとき以来『好きだ』って事を伝えていない。 だからそれを言おうと思ったけど心の準備が足りなくて言えなかったわ…。 いつか言おうと思ってるんだけどね。 俺たちは同じ駅から同じ電車に乗る。 駅前は道路が多いから横断歩道も多い。 信号が赤になって俺たちは横断歩道の前で止まった。 「相変わらず車通りが多いなぁ」 「ホントだねーー」 駅の時計をふと見ると、四時。 「あ、もう四時だ」 「ホントだ!ね、今日どっか行くんでしょ?早くしないと駄目じゃん!」 「確かに」 「早く行こー!」 菜々美が駆け足で信号が青になった横断歩道を走り始めた。 「…!」 俺は菜々美のところへ行こうとしたが足が動かない。 菜々美の横から、トラックが…!! まるでその時間だけスローモーションに感じた。 どうする…どうする…。 怖くて声も出ない。 俺の弱虫が!クソ!何も出来ないでどうするんだよ! こういうとき主人公だったら… ヒロインの菜々美をかばうんだろ!行けよ! っていうか俺、この話の主人公なんだろ!おい! なんで…俺は綺麗事の物語の主人公何かと比べてんだよ! 俺は涙が出てきた。 「菜々美ー!横!よk…」 声が出ない…振り絞って出た声が…。 トラックに轢かれて、血だらけになって、横たわって、辛そうにしている菜々美。 菜々美のところまで行くのが精一杯だった。 「れーくん(玲亜)…私、もう、死んじゃう。」 「ば…か そんな事言うなよ」 「誰よりも私が分かるの…分かりたくなくても…れーくん…怖い…ま…だ…」 「死ぬなよばか!絶対に生きろって!」 「ま……だ…死にたく…ないよ」 「菜々美っ」 俺は菜々美の手を握ってあげることしか出来ない。 せめて…これだけでも… 「菜々美!菜々美が死ぬ前に…これだけ…言わせてくれ」 「な…ぁ…に?」 「好きだ…死んでも…忘れないし…あ…あ…愛してるし…///」 「ふふっ あ…りが…t…」 「せめてさ、ここだけでも主人公ヅラさせてくれよ。」 冷たくなった菜々美の横で涙を流しながら、脇役の俺は主人公ヅラをする。 最後まで読んでくれてありがとうございました! さやえんどぉ、名前覚えてねー!

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