こっちを向いてくれなくても。
ーーそれは、むし暑い、夏の日だった。ーー 私は中2の 木蔵 舞(きくら まい)。ただいま絶賛恋愛中だ。 私の好きなその人の名前は、青野 蓮(あおの れん)。蓮君はみんなに優しくて、かっこいい。 クラスの人気者だ。まあ、こんな私には叶うわけない。だって、私はいっつもぼっちの地味っこだもん。叶うはずない。 それでも、蓮君は私のことを気遣ってくれて、声をかけてくれた。やっぱり、私はそんな蓮君が大好き! でも、私には、ライバルがいる。姫野 紗恵(ひめの さえ)。姫野さんは、蓮君と仲良し。いっつも話も弾んでる。 (まあ、授業中も話してて、先生に注意されてるけど。) しかも、姫野さんも、名前の通り、とっても美人で、明るいムードメーカー。二人、お似合いだな… そして、今日の放課後、私は見てしまった。蓮君が姫野さんに告白するところを。 姫野さんは一瞬驚いて、笑顔で返事をした。「よろしくね!」そして、二人の唇と唇が… いや!もう、見ていられない!!私は、泣きながら、走った。とても、悲しかった。 でも、私は蓮君のことは大好きだけど、もう、この恋はあきらめる。上を向いて歩こう。 私は、虹に向かって駆け出していった。