正義の反対ってなーんだ?
「ここで問題です!正義の反対はなんだ?」 「………。」 「答えなよ。ねぇ、アベル」 「正義の反対は……」 あの時君が口にした言葉は、予想通りで、 つまらなくて、あくびが出るものだった。 「…悪だ」「つまんないな。消え失せな」 そうして私は勇者を消した。 もうお気づきだろうけど、私は魔王。 勇者に殺される役目。使命。運命。 でも退く訳にはいかない。 「リシア、正義の反対って何かわかる?」 新しい勇者に訊いた。彼はこう答えた。 「自分、とかじゃない?」「くだらないね」 面白くてくだらなくて知恵が回った答え。 彼も消した。 私は故郷を焼かれた。家族が死んだ。 全てが火に包まれて全て消し去った。 火から逃れたのは120人中10人。 貴方達王国軍が火を着けた。 貴方達は経験した?誰も手を差し伸べてはくれないことを。 貴方達は経験した?泣き喚いても、何かは得られないってことを。 貴方達は経験した?見た人全員から敵視され、殴られ蹴られることを。 貴方達は王国の為に 私達は危険を排除する為に 「正義の反対ってなんだろうね?アリス」 「正義の反対ね……。」 彼女の出す答えは何だろうか?