秘密の雑貨店
おや?お客様、いらっしゃいませ。いえいえ、こちらこそ気が付かなくてすみません。狭い雑貨店ですがぜひ見ていってくださいな。 その薔薇の髪飾りがお気に召したのですか?さすがお客様、見る目がありますね。そちらは前の持ち主もかなり気に入っていたらしいですから。あなたには、とてもお似合いだと思いますよ。 お買い上げになられるのですね。はい、代金ちょうどお預かりしました。またのご来店お待ちしております。 お客様、またいらしたのですね。髪飾り、似合っていますよ。どうしたのですか?頬を赤らめて。乙女心は難しいものです。ん?あぁ、この記事ですか?実はこの周辺で失踪事件が起きているのです。恐ろしいですか?大丈夫ですよ、あなたは。ではお気をつけて。 今日もいらしたのですね。もうすっかり常連さんですね。お化粧、変えましたか?ふふっ、お綺麗ですよ。いえいえ、謙遜することはありません。 今日は恐らくあなたが最後のお客様です。良かったら奥でお茶でもしませんか? どうぞ、紅茶は飲めますよね? そうそう、まだこの失踪事件、解決していないらしいですよ。本当に恐ろしく………無能な警察ですね? まぁ、誰も思いませんよねこんなに友好的な紳士が犯人だなんて。 おっと、失礼しました。でも気付かなかったのでしょう?あなたが惚れたこの男がまさか誘拐犯だったなんて。中々面白いものですよ。私の色に染まっていくあなたのような純粋なお嬢さんを眺めるのも。あなたが恋に落ち、少しずつ自分を磨くようすを眺めるのもね。私の手のひらで弄ばれているとも知らずに健気に私に好かれようとするあなた。そしてお茶に誘われ、期待した瞳で私をじっと見ていたあなた。大丈夫ですよ。私、あなたが気に入りました。他とは違う、特別なコレクションです。大切に、大切にしてさしあげますよ。