短編小説みんなの答え:7

あることが終わって、あることが始まりました!

「ねー、その服、似合わないよ?」 あー、また出ましたか、否定。 私‥‥優衣(ゆい)の友達は、よく私のことを否定する。 まぁ私にはセンスもないし、勉強も運動もできないし、才能もないから仕方ないんだろうけど、 自信なくなる‥‥。 私のことをよく否定する友達は、だいたい5人くらい。 「服が似合わない」「字が下手」「絵のバランスが悪い」「テストの点数が低すぎる」「メイク下手」 こんな風に、私を否定する。 否定して、否定して、否定して、否定して―――― 私は、最初はそれほど嫌とは思わなかった。 だけど時が経つにつれ、辛く、苦しく、悲しく、むなしくなってきた。 (私ってダメな人間なのかな)(否定し課されない人間なのかな)(もう私を褒めてくれる人はいないのかな) そして、私は自分に自信を無くした。 ある日。 「あ、優衣ちゃん、ヘアスタイル、めっちゃダサいね」 学校に来た途端に、早速否定された。 あーあ‥‥やっぱ、私ってダメ人間なんだ‥‥ 顔は笑顔のままでいつつも、心の中では落ち込んでいると、 「ねぇ」と後ろから声がした。 振り向くと、クラス委員長の碧衣(あおい)くんが立っていた。 陽キャ&カッコイイ&優しいという3つを備えた、 とにかく完璧な男の子。 私とは正反対だから、一度も話したことがなかった人だ。 なんだろう?と思っていると、碧衣くんが珍しい怒り顔をして、私ではなく、私の友達に対して言った。 「あのさ、ずっと思ってたんだけど、君たち、優衣に対してひどくない?」 私は「え?」と声を上げた。 友達も、「は?」と困惑している。 「ずっと否定ばっかりして。優衣にだっていいところはたくさんあるのに、酷いと思う」 碧衣くんに正面からきっぱりと告げられて、 友達は慌てて逃げて行った。 その様子をぼんやり眺めていると、碧衣くんに「大丈夫?」と聞かれた。 「‥‥大丈夫です‥‥ありがとうございます」 私がペコリと頭を下げると、碧衣くんは少し恥ずかしそうに、 「別に」とそっぽを向いた。 (あ‥‥、碧衣くんって可愛いところもあるんだな) これが、否定され続けた日々の終わりであり、 恋の始まりである日の物語。

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