命の色模様
「いつまでいるんだよ」 俺は目の前の年下らしい男の子にキレた 「…お前がいるからだろうが」 「はあぁぁぁぁあ!?」 意味のわからない返しには腹が立つ 「俺がいるからって意味のわかんねえ事言うなよ気持ちわりい」 「…ほんとはわかってるくせに」 というかここは俺の部屋だ、邪魔くせえな とっとと消えてくんねえかな 「…なあ、生きるってなんだ?」 男の子…チビって呼ぶか、チビは急に真剣になって聞いてきた 俺は反応が遅れたが、その答えはとっくの前から"考えていた" 「…あー、生きるっつうのは命の価値を磨く事だ、磨けば磨く程色が変わる、それぞれ違う模様になる、それを自分が満足する物になるまで繰り返すもんだ」 「命の価値って何?命に価値があるなんて思ってるの?あんたは」 「ああ、そうだ」 俺は初めてチビに向き合った チビは驚いたような泣きそうな表情だった (あー、そうか…こいつはぁ…) 「とにかく俺は人生をやり直すわけじゃねえ、今までの"ソレ"を含めた色模様を作っていくつもりだ、無かったことにはしねえ、お前ともちゃんと向き合うから安心しろ」 チビは泣き声で言った 「俺、信じていいんだね?未来の俺はちゃんと生きていけるんだね?向き合ってくれるんだね?」 「ああ、安心しろ昔の俺」 「うん、消えてあげる、バイバイ」 そこにはもう俺は居なかった 昔の俺は世間で言ういじめられっこだった 助けを求めて救われるような環境があればそうしたろうな けど、俺にはそれは無理な事だったな 前を向き始めた俺に昔の俺は『この過去を無かったことにしようとしている』と思われたんだろうな 大丈夫だ、俺はこの過去を背負って生きていく、心から幸せを謳えるその時まで