花火畑
人は皆 人の心は温かいだの、冷たいだの言いますが 私には人のいう心の温度が理解できませんでした。 私の感情は空白でした 何をしても上の空で、何を口にしても味がしませんでした 唯一の家族のお父さんと一緒にいれば理解できると思い、お父さんのいうキズナを信じた キズナで結ばれた人は何があっても一緒にいることができるらしい 素敵なおまじない お父さんに頼まれて、ある家族を手にかけた 私くらいの身長の男の子が小さい女の子を庇って泣いていた 私にはそれが不思議でたまりませんでした。 『なぜ庇うの?』 『家族だからに決まってるだろう!』 泣いていた、彼はこちらを見て泣いていた これを見て私は『美しい』と感じた 私は初めて感情という物を知りました 「…お逃げ、私の見えない所まで」 彼はもう追われる兎の様に走って行きました。 家に帰ると彼と妹の亡骸がありました。 彼の頬には涙の跡がありました。 「奴らの偽のキズナに感化されるな」 お父さんが二人を手にかけたそうだった お腹の中が空っぽになった気がした これを冷たい感情と言うのですか? 私は無性にお父さんを殺したくなった 彼らの亡骸を見る度に苦しくなった お父さんの亡骸が月明かりで照らされた 赤い血が明かりで輝いていた 彼と妹の亡骸を埋めて花を添えた 妹がつけていた手作りのネックレス、それを手首に巻いた、小さすぎて首につけれなかった それをつけていれば、なぜ私がお父さんを殺したくなったのか理解出来るようになると思った 彼が家族を死んででも守ろうとした心情を知れる気がしたから