五感喪失の恋
「私は耳が聴こえません」 そんな私が好きになったのは目が見えない彼。 「僕は目が見えません」 そんな僕が好きになったのは耳が聞こえない彼女。 「私には彼の声が聴こえません」 きっと、かっこいい声なんだろうな。といつも 妄想しています。 「僕には彼女の姿が見えません」 きっと、愛らしい姿なんだろうな。といつも 妄想しています。 「私は彼のかっこいい姿なら見れます」 彼の姿を見て顔が赤くなるのが最近の 悩みです。 「僕は彼女の愛らしい声なら聴けます」 彼女の声を聴いて、体温が上がるのが最近の 悩みです。 でも 運命というには不幸すぎて 恋にしては不利すぎて 悲しみも、悔しさも、苦しみも 飽きるほど二人で味わって 乗り越えてきた 見えないなら私が見てあげる 聴こえないなら僕が聴いてあげる そうやって支え合って二人で生きています。