短編小説みんなの答え:11

自信を持って、好きと伝えたい。

「距離を置きたいの」 そう彼女に言われたときは、とても驚いた。 順調に恋人をしている…そう思っていたのは僕だけだったの? 問うと彼女は、 「私じゃふさわしくないよ」 と言った。 「そんなの気にしなくて良い…!僕は君が好きだからっ」 必死にそう伝えても、彼女の意思は変わらなかった。 僕の彼女は、ぽっちゃり系といわれる女の子だった。対して僕は、ありがたいことに、他人にイケメンだと言われる容姿。 でも生まれ持ったこの容姿には、たくさんの女の子が寄ってくる。 その中には悪質なファンの子もいて…彼女はその子たちに、嫌がらせを受けていたらしい。 彼女は、女の子に興味のなかった僕に、初恋を教えてくれた人。好きになって、猛アタックして…やっと恋人になれた。 なのに…なんで。 距離を置きはじめてからも、僕は彼女を見つめていた。 ―――今までよりも、ずいぶん遠くから。 ずっと見つめていると、彼女の変化に気がついた。 ある日、彼女がメイクを始めて。 髪型に気をつけ始めて。 だんだん痩せていって。 制服をお洒落に着こなすようになって。 気がついたときには、ぽっちゃり系なんて女の子じゃなくなっていて。 …彼女は綺麗で可愛い、女優みたいな女の子になっていた。 でも彼女の隣に、僕はいなくて。 別の人のために可愛くなったのかな、なんて悲しくなって。 それでも僕は、彼女と距離を置かなくてはいかなかった。 だんだん見つめるのが辛くなっていって、もう諦めてしまいたいと思ってしまったある日のこと。 『放課後、話したいことがあります。中庭で待ってます』 というLINEが来た。 送ってきたのは彼女で。えっ、という声を漏らしてしまうほど驚いたくせに、 『わかった』 という素っ気ない返事をしてしまう。 なんだろう。また恋人らしい関係に戻れる?という期待の裏側で、 (今さらちゃんと、フラれるのかな) そんな恐怖を感じた。 放課後になって、急いで中庭に向かう。中庭に着くと、既に彼女の姿があった。 「お待たせ、…っ」 彼女の下の名前を呼ぼうとして、でもなんとなく気まずくて。結局名前自体を呼べずに口を閉ざす。 「ううん、来てくれてありがとう。あの、ね」 話せて嬉しいのに、何を言われるのか怖い。 …でも彼女の言葉は少し、意外なもので。 「見せたいものが、あるの」 こっち、という彼女に、中庭にある花壇の前に連れて来られる。 「これ、なんだけど」 彼女が指差したのは、白い薔薇だった。花壇の端に、ちょこんと居座る白い薔薇。 でも、この花壇の中で一番美しいと感じた。 「私が界人くんに、距離を置こうって言ったときがあったでしょ?」 かいとくん、と彼女の口が僕の名を呼ぶ。自分の名前はこんなに綺麗な響きだっただろうか、と思う。 うん、と返事をすると、 「そのちょっと前にね、これの花言葉を知ったの。それから私がお世話してて」 と彼女が言った。 花言葉…なんだろう。色んな花は見ているけれど、花言葉など1つも知らないような気がする。 「白い薔薇の花言葉はね」 少し間を置いて、彼女は続けた。 「…私はあなたにふさわしい」 ふさわしい…どこかで聞いた響きだなと思って、彼女と距離を置くことになった日のことを思い出す。 『私じゃふさわしくないよ』 そう言っていた彼女。 …目の前の彼女は、あの頃の彼女とは違う。 ねぇ界人くん、と彼女が僕を呼ぶ。 彼女の目を見つめると、彼女は泣きそうな笑みを浮かべて口を開いた。 「私、界人くんにふさわしい女の子に、なれた…?」 彼女の言葉を聞いて、僕の方まで涙を誘われて。 彼女の背中に手を回して、ぎゅうっと抱きしめる。 「君はずっとずっと、僕にふさわしかったよ」 むしろ僕の方が、君にふさわしいか不安になるほど。 でも今彼女が求めているのは、こんな言葉じゃなくて。 「でも今はもっとふさわしくなったから、これからは僕のそばにずっとずっといて。ね?」 僕が言いたいのはこの言葉で、自惚れかもしれないけど、彼女が求めている言葉もこれだと感じて。…声は少し、震えてしまった。 「うんっ…」 彼女は僕の胸から顔を上げて、少し涙を流しながら頷いた。 「界人くん、大好きだよ」 彼女は綺麗な笑顔でそう言って。 僕も笑顔で、 「僕も、大好きだよ」 彼女にそう言って笑いかけた。 END 読んでくださりありがとうございます!とても長くて申し訳ない…楽しんでいただければ幸いです。 臣です。おみ、と読みます。可愛くなりたい女の子のお話は以前から書きたかったのですが、白薔薇の花言葉を知って、書くことにしました。 感想やアドバイス、お待ちしています。喜んで読みます! ※なりすまし・盗作等は本当に悲しいです。絶対にやめてください。

みんなの答え

辛口の答え

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花言葉系嬉しい~♪

臣ちゃんの小説が大好きな、オーミンのゆにです!(*´∀`*) 花言葉系最近、読んでなかったから嬉しいなぁ…臣ちゃんの恋愛系嬉しいなぁ…。 女の子って、好きな人にどう思われてるか凄い気にするよねっ…ていうか、私が昔好きな人に「笑った顔ブス」って言われたことあって…。 その人のことは、今はもう好きじゃないんだけどその時は、可愛くなろうと必死だったな~(笑) 臣ちゃんて、花言葉どうやって見つけるんだろう? 気になる(笑) ゆにちゃん、て呼んでくれてありがとう! 次作ももちろん読みます♪ では~。


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