『サヨナラ』って言わせて
「もう、お前とは無理だ。別れよう」 「なんでっ」 「…好きな人、出来た」 秀(しゅう)は目を逸らしながら言った。 嘘だ。 優しかった秀。いつも一歩前を歩いていた秀。 傷つくことが怖くて、「嘘だ」って言えなかった。 私はただ目に涙を溜めて、秀の細い後ろ姿をただ見ていた。 ーー半年後。いつのまにか秀は学校を辞めていた。 「美咲(みさき)!大変」 親友の海(うみ)ちゃんが息を切らしながら走ってきた。 「どうしたの?」 「…落ち着いて聴いて。秀くんが、危篤だって」 「えっ!?」 「…お母さんから聴いたんだけど…秀くん、癌だったみたい。美咲。先生に私が適当に行っておくから秀くんのところに行っておいで!!いい?A病院の505号室、個室だよ!」 私は訳が分からずに、教室を飛び出し偶然校門付近にいたタクシーを呼んだ。 「大急ぎで、A病院まで連れてってください!」 「はいよ…飛ばすからな」 運転手はしっかりと前を見据えアクセルを踏んだ。 私は、どうして、どうしてという気持ちでいっぱいだった。 ーーキキッー! 「嬢ちゃん、ついたよ」 「あ、ありがとうございます。あっ、お金!」 どうしよう、足りない。 「俺からの奢りだ。いいから行け、お嬢ちゃん」 「ありがとうございます!!」 私は叫んで病院に駆け込んだ。 病室に飛び込む。そこはもう、もぬけの殻だった。 「しゅ、う?」 「美咲ちゃん。ごめんね、秀…死んじゃった」 振り向くと秀のお母さんがいた。 「えっ」 嘘…おばさんは涙を流しながら私に何かを指し出す。 「?」 「秀が…美咲ちゃんにって。読んで」 呆然としつつ、手紙を開いた。 『美咲へ。 急にふってごめん、俺、お前が大好きだった。でも、俺はあとちょっとしか生きられない。美咲を悲しませたくなくて、酷い言い方してふった。でも俺、美咲が好きだ。ずっと。ごめん美咲。俺のことは嫌いになって、忘れてくれ』 「秀…」 涙がこぼれ落ちた。秀、なんで教えてくれなかったの。秀、秀!! …ねぇ秀。私、秀が大好き。忘れないよ、秀、ずっと。 ーー くりです。感想待ってます!
みんなの答え
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今回も良かった!
切ない話で、感動しました…! もうすぐ死ぬからふったのか。 それは忘れられません! 書き出しも良かったです! くりさん、どんどん小説投こうして下さい!待ってます!
すご!!
初めて秀がサイテーって思ったけど、最後泣いた~。涙やばいっすw マジで十歳?将来作家になれるよ!