また逢う日まで。
「阿川転校するってよ」 そうクラスメートから言われた時は、頭を一発殴られたくらいの衝撃だった。 (そんなの、いつの間に?聞いてないよ……) 頭の中ではもう一人の自分が錯乱しているが、現実の私は至って"クールキャラ"だ。 「ふーん。瀬良の奴引っ越すんだ。」 そうさり気なくカッコつけた。 ―――私、源湊奈(みなもとそな)には親友……いや、大親友がいる。 それが、阿川瀬良(あがわせら)。 小学校の時から、私達は二人で一人だった。 『セラソナ』なんてあだ名もついて、お互いを当たり前のように呼びすてする仲だ。 しかし、性格は正反対だった。 『瀬良かわいすぎてマジ天使』 可愛い容姿のゆえ、そう崇められる事もしばしばの瀬良。 しかし、性格は意外とサバサバしている。 反対に、『ボーイッシュ』とよく言われるん私だけど、内面は女々しかったりする。 ……瀬良の前だけはね。 「ねぇ。瀬良転校するって本当?」 ようやく二人になれた時に、私は聞いた。 こんなに私が不安に見舞われてるのに、瀬良は涼しい顔をしている。 「うん。名古屋あたりにちょっとね。」 瀬良が転勤族という事は知っていた。 でも、それを"ちょっとね"で済まされるのは嫌だ。 「何で私に言ってくれなかったの。そんな浅い関係だっけ。」 これでも9年の仲でしょ、と付け足す。 だけど、瀬良は大きな目を細め私を睨んだ。 「そういう『〇〇の仲でしょ』とか肩書きみたいなの大嫌いなんだけどっ」 「……え」 瀬良が珍しく怒ってる。そして、その矛先は私に向かってる。 「湊奈は変わったね。すぐ私をあてにする。」 「せ、瀬良?いつもと違くない……?」 優しい返事を期待したが、そんな淡い気持ちはすぐ消えた。 瀬良の一言で。 「これが本来の私だから。一緒にいたいなら、その人の目を気にするの辞めな」 そう言って消えた瀬良は、別人のようだった。 * * * * * * * * * 家に帰ってから私は考えた。 (いつからあんな風に思われてたのかな) "人の目を気にするの辞めな" その一言が喉の奥につっかかる。 ――嫌われたくない。瀬良もそうでしょ? "湊奈はかっこいい" どうせならそう思われたい。 でも、瀬良はそれが嫌なんだ。 しばらく思い詰まっていたら、私は昔瀬良が私に言ってくれた言葉を思い出した。 『そなの良い所は明るくて、面白い所!みんなに自慢しちゃおー』 瀬良は私の"素"の性格が好きだった。 だけど、私は"素"ではない自分になりきってた。 もしかして瀬良はそれが__。 私は思い立ち、ある場所へ向かった。 * * * * * * * * ピンポーン そんな音がしてから数秒後、オフの姿の瀬良が出てきた。 「はーい?……湊奈?」 私を見るなり怪訝そうな顔をした瀬良。 まぁそうだよね、と思いつつ私は…… 「ごめんっ」 頭を下げた。 突然の展開について行けない様子の瀬良。 「みんなの前ではキャラ作ってかっこつけて。でも瀬良の前では、好き放題言って……。本当ごめん。」 「……」 瀬良は黙っていたが、その瞳はいつもの瀬良だった。 「瀬良がいる事が当たり前になってて……ずっと甘えてた」 そこまで言うと、瀬良が「やれやれ」と肩を竦めて言った。 「やっと気付いたの?"二人で一人"だから分かると思ったのになぁ」 懐かしい言葉が出てきて、私は頬が緩んだ。 (瀬良だ……!いつもの瀬良……!) 「ねぇ。離れていても親友でいてくれる?」 私がおずおずと聞くと、瀬良は少しだけ意地悪げに笑い、 「"親友"じゃないでしょ?」 「えっ?」 「大親友!」 そんな瀬良は、やっぱり世界に一人だけの私の大親友です。 「瀬良、また逢う日までね。」 「湊奈も、また逢う日まで。」 『セラソナ』は永遠。きっとね。END どうも作者のゆにと申します。 ここまで読んでくれてありがとうございます(*´ω`*)
みんなの答え
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読んでいてスッキリした!
どもッ元まあるの優と申しますッ! 話の内容がとても面白くて、気に入りました! 瀬良とそな(漢字見つからなかった)の性格や本当の気持ちなど、細かくえがかれていてバッチグーです この短編小説に載っている話、私にとってはプロの小説家レベルです!!
え?え?え?E?
こここんにちは。あああいらぶゆずです。 感動しすぎて手が震える。 ちょっと読み終わったあと体止まった。 凄い!それでその年!?なんか賞獲れんじゃない!?!?
よきよき!
めちゃ良いお話、、、!感動ですー! これからも、頑張ってください!!
わお
タイトルそのまま「わお」
感動!
「セラソナ」、いい仲だ。瀬良ちゃん、演奈ちゃんにいいこと言って、私もグサッと来ました!「セラソナ、そしてゆにっこさん」大切なことを私も勉強させていただきました!ありがとうございますm(_ _)m
ヤバっ(感動)
タメ口 短い文ですごめんさい ほんとに涙でかけたんだけどwww
胸アツ!青春!
Sandankinです!きっと届かないことでしょう! でも伝えます!とても良い作品でした!!! 二人のすごく固い絆!感動しました! 最後の方とかめちゃくちゃ感動しました!!! とても面白かったです! 素敵な作品をありがとうございました! またいつの日か会えたら―――…それでは!
すごっ!
いい話だなぁと思いました! まじですごいです! 私もそんなふうに物語を書けるように なりたいです!
固い友情は何の困難にだって負けない!
どおも。みなさんこんにちは。あん入りタピオカです。 わあああああああああ。友情の力が発揮できる物語です! ゆにさん自体がこのような体験をしたことあるかのような実体化される物語でした! 以上です。
すごい!!
短編小説なのに、感動しました!!! こんなにすごい物語が作れるって、やっぱりすごいと思います!(すごいしか言えなくてごめんなさい!) 面白かったです!