雨の日の待ち時間
(遅いな…) 僕は、図書館の玄関で彼女を待っていた。 壁の時計では4時50分を過ぎている。 (ここの図書館って5時で閉まるんじゃなかったっけ) そんなことを考えながら、今日も僕は待っている。 彼女と出会ったのは、半年ほど前のことだった。 よく一緒に出かけるようになって、好きなこと、嫌いなこと、全てとは とても言えないけど、それでも彼女のことをたくさん知った。 その中で、彼女が時間にルーズだという欠点も知った。 いつも待つのは僕の方。今日だってこうして待たされている。 だけど、それは当たり前。僕には『待つ』ということが苦にならなかった。 「閉館5分前になりました。ーー」 4時55分を告げるアナウンスが流れた。 外では少し前から降っていた雨が、ちょうど止むところだった。 雨上がりの空を見ていると、ふと自分の存在が疑問に思えてきた。 僕は、何のためにここにいるのか。 僕は、本当に彼女の役に立っているのだろうか。 考えれば考えるほど、わからなくなる。 気づけば、また雨が降りだしていた。 同時に、彼女が戻って来て言う。 「あー、雨降ってる」 そして少し視線をさまよわせた後、僕の姿を捉え安堵したように笑う。 それを見て、はっとした。 (僕は役に立てている。) そんな自信が沸いてくる気がした。 図書館の帰り、私は空を見上げた。 「あー、雨降ってる」 (持って来てたっけ……あ、あった!) 思わず、(良かった~)と笑みがこぼれた。 「やっぱり『傘』持って来といて良かった!」 時々、思うことがある。私達が日々当たり前に使っている『道具』。 それらにも実は、魂が宿っているんじゃないかって。
みんなの答え
※きびしいコメントを見たくない人は
「見ない」をおすと表示されなくなるよ!
なるほど~!
TOKAGEです! 私にも最後の文に共感できました。 まさかの結末…おどろきました! ステキな作品ありがとね!
なるほど!
雨の日の下校でしゃがんでいたとき、必ずスカートを濡らすあすみんこと、あすかです。ww 良いですね! 面白いです! 感激! 以上!
素敵!
素敵な小説ですね!
スゴイ!
2回読んで理解できました! こんな話思いつくなんてスゴイ!
すご
凄くいいと思う! 同い年でこれは、、、。 読んでる途中でもしや、、。ってなったわw
そういう!
すごーい! こんな話を書けるなんてあなた☆天才☆ですね!! しかも私と同い年で、、、! 私は書けないよ~~ 2回読んで分かったよ! はっ、もしや「僕」は、、、!って。 難しかったー! それと同時にすごく面白かったー! ほめ、たたえます-(^O^)(ww)
うわぁ すっご!
何度か読んで意味が理解できたよ~。 こんな物語かけるとか神じゃん。
すごい!
タイ卜ル通り
そういうことね!
最初読んだ時は、どういう意味かわからなかったけど、何回か読んでみたら 「あぁー!!」 ってなりましたw 発想がすごいですね!
うぉぉぉぉっ
なにこれ、めちゃくちゃ感動しました! 正直、1回目読んだ時は意味がわからなくて(理解力不足w)でも2回目読んだ時、一人称が変わっていることに気がついて鳥肌がたちました。こりゃ、すごい!w 最後の文章で、この物語がまとめられている感じがするし、に僕の心の声から始まるところで物語に引き込まれました。 発想も、表現も素敵。 勉強になりました。ありがとうございました!