妬み羨み。
彼を初めて見たのは、私がここに来てすぐのことだった。 窓から外を眺めてみると、ここからちょうど見える路地裏のような場所で、 彼は堂々と居座っていた。 彼の目に光はなく、どこかおぼろげだったが、そこに少し儚さを感じたのは、 私が彼の暮らしに少しあこがれていたからかもしれない。 彼は自分の食べ物を路地裏にすむ烏に取られないよう、必死に抵抗していた。 そんな彼を窓からじっと見ていると、目が合った。 彼は私のことをにらんで、どこかに走り去っていってしまった。 羨ましい。 彼は外を自由に冒険することが出来る。 私は自由に外を出歩くことはできない。 ここでただ退屈な暮らしを続けるだけ。 自由な彼が羨ましい私は―――― ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ あいつのことを初めて見たのは、つい最近のことだった。 いつものようにあの路地裏に居座り、暇をつぶしていた。 そんなとき、前まで空き家だったところに目をやると、あいつが俺の方をじっと見つめていた。 あいつの目は綺麗な青色をしていた。光の差した海のような、とてもきれいな色だった。 そいつは、あの家で不自由なく暮らしているらしい。 そんなあいつが、俺のことを見て何が楽しいのやら。 見下してでもいるのか。こんなみじめな暮らしをしている俺を。 その瞬間、そいつと目が合った。虫唾が走るようで、俺は目をそらして走り去った。 妬ましい。 そんなに優雅に過ごすことができるあいつが。 地面にはいつくばらなくてもいいあいつが。 俺の暮らしよりも何倍もいい。 幸せそうに過ごすあいつが妬ましい俺は―――― 真っ白な、 真っ黒な、 白猫である。 黒猫である。 ~~~~~~~~~~~~~~ 見て下さりありがとうございます! フカです。 短編小説復活めちゃくちゃ嬉しいですぅぅぅぅ…(歓喜)