冬の大三角形☆
私には、冬の大三角形みたいな3つのほくろがある。よく、周りの人には、「ほくろが顔に多いね!」とか言われて、自分では好きなのに、自慢なのにと思ってしまう。私の名前は、佐谷田詩乃。絵を描くのが大好きだ。だから、私はクラスのイラスト係に入り、毎週のように絵を描き、配っている。まあまあ、勉強もできて、運動は全くだが、絵もまあまあ人気がある。まあまあな微妙が多いが、呑気な小学6年生なのでまあ良いとしている。でも、私にはライバルがいて、名は笹井梨々香。めちゃめちゃ絵が上手くて、勉強もできて、男子にモテモテな女子というやつだ。 「この絵欲しい人!!」 「はいはい!!!」 ほぼほぼの男子が梨々香にやられるのに、1人だけ私に付きまとう男子がいる。倉田理樹。イケメンで、なんでもできてモテるだろうに…。こんな私に…。つうか、私の絵をいつも貰いたがるのはちょっとキモい。まあ、いいとしよう。 「はい…。」 理樹に絵を渡し、自分の席に戻る。理樹は満面の笑みだ。なんだよお。こっちが照れるじゃないか…。 ーそんなある日ー 私は、屋上でぼーと冬の夕焼け空を見上げていた。冬なのに、ちょっと暑い。 「おい!!詩乃。」 理樹がやってきた。私を呼び捨てで、名前を呼ぶのは理樹しかいない。 「俺さ、お前が好きなんだ。」 はあ、始まった。よく、物語であるバージョン。男子が告るの…。でも、そうはさせない!! 「私は、付き合わないかんね!!こんな、中途半端な奴と付き合っていいことないと思うし…。」 と言った。のに…。理樹は、 「俺、お前のそういうとこ好き。中途半端で、笑って誤魔化して…。あとさ、お前は好きじゃないみたいだけど…。お前の顔のほくろ可愛いぜ。冬の大三角形だろ。」 なんだよ…。涙が出てくる。こんなやつのために泣きたくないのに…。 「いいよ…。付き合う。」 好きじゃないけど…。好きじゃないけど…。彼と付き合うことになった。もう、空には冬の大三角形が輝いていた。まあ、もう30年前だろうか…。私は、結婚した。で、名前は変わって、倉田詩乃になった。幸せで、子にはたくさん恵まれ…。でも、私は病気になった。そして、もう治らないと言われた。そんな、診断をされた時、彼の目を顔を見た時…。涙が止まらなくなった。そしたら、彼は温かく私を抱いてくれた。 「大丈夫だって!!詩乃は…。強いから…。」 結局、私は子供達には秘密にし、治療を続けた。でも、入院することになり、隠しきれなくなった。その時も、子どもたちは温かく私に抱きついてきてくれた。綺麗な夜空に、冬の大三角形が輝いている。来年もまた、この冬に大三角形を見れるだろうか…。私は、ゆっくりと眠りについた。