短編小説みんなの答え:2

初めてのこの気持ちを

一目惚れだった。 入学式の日見つけた君を、私は今でも見つめ続けている―。 私は成瀬里帆(なるせりほ)。中学一年生になったばかりだった。 私はいつも一定の女子友達としか喋らないいわゆる陰キャ。そのため恋なんてしたことがなかった。彼氏は中学生になったら欲しいなーなんて、軽く思っていた。 恋の難しさを知ったのはこの年だった。 「えーっと…私のクラスは……」私は身長が低く、目も悪くて、上に貼られたクラス表の紙を見れなかった。そのときだった。 「君、名前何?」 「…え?」 「…クラス。わかんないんでしょ?さがしてあげるから」 「……成瀬里帆」 「わかった。…………あ、1年4組だってさ。俺と一緒じゃん」そう言って彼は微笑んだ。 笑顔を見つめるなり、「ありがとう」が言えなかった。そっさに思い出したときには「俺行かなきゃ。じゃあね」と言われ、去って行ってしまった。 ―その後、席が隣!なんて運命なんてなく、二学期まで、片思いを続けていた。 二学期の始業式、席替えがあった。「どうせまた友達と離れるのかぁ…」なんて思いながらくじを引いた。 当然友達とは離れ、寂しい気持ちで席についた。 ―すると隣の席の人が声をかけてきた。 「よろしくー」あのときの彼だった。私は今まで感じたことない気持ちが溢れてきた。 「よ、よろしくお願いします…」 「タメ口でいいよw俺は池谷陸斗(いけやりくと)。」 「わ…私は成瀬里帆…」 「成瀬ね。おっけーこれからよろしくな」 彼と仲良くなった初日はこの日だった。 ――池谷くんと仲いいからって安心してた。 あんなこと思いつかなかった。 『彼のことを他に好きな子がいるなんて。』 2ヶ月後に席替えがあり、私と池谷くんは離れてしまった。しかも残念なことに、池谷くんの新しい隣には、池谷くんのことが好きな女の子がいて、ずっと喋ってる。 ――やっぱり、私なんか無理じゃん。 その日は何もかも嫌で、誰よりも早く帰った。 ―「成瀬!!」 池谷くんの声だった。 気づかないふりをして私は去ろうとした。 「待てよ!」「何………?」 「あのさ、今日絶対話とかないといけないことがあって…」  その次に出てきた言葉は、私が想像していた言葉なんかよりも、ずっと嬉しくて… 私は、一生の幸せを噛み締めた。そんな気持ちになった。

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