可愛い
「ねー見て、このペン可愛くない?」 「え、めっちゃ可愛いじゃん」 「可愛いっしょ。これ、前に原宿で買ったんよねー」 「へー」 「なあ、あそこの子可愛くね?」 「ああ、ちょっと垢抜けたよな。お前、ねらうなよ?」 「なんでだよ、別にいいじゃん」 「最近可愛い子いねーからよ、今回は譲れ」 この世界には、カワイイが渦巻いている。 誰かの気をひきたい時、会話に困った時、賛同してほしい時、ちょっとした言い合いをした次の日、話の糸口を見つけるときに、人は可愛いという。その中の可愛いに、本当のものは一体いくつあるんだろう。薄っぺらい言葉の裏側には、一体何が隠れているんだろう。 「ね、めっちゃ可愛い!お名前なあに?」 「君、可愛いね。連絡先交換しない?」 お世辞は、もう聞き飽きた。ナンパだって、何度もされた。 最初のうちは、嬉しくて、もっと褒められたくて、頑張っていた。慣れないメイクも、ダイエットも、やれば褒めてもらえると思ったから。でも、 「ねえ、あの子最近調子乗ってるくない?かわい子ぶんなっての」 「なんか痛いよな、自分に自信がねえんじゃね?」 自分が頑張っている証拠だって思いたかったけれど、無理だった。 おしゃれが、いつからか嫌になってしまった。 それからは、自分が可愛いと言う側に回った。 見慣れないものを見つけたり、髪型が変わっていたら、すぐに可愛いねと言った。自分を下にして、相手を上げた。 そうしたら、みんな笑ってくれて、いつしか私の悪口を言われることも無くなった。 可愛いは、諸刃の剣だった。けれど、魔法の言葉だった。 今日から新学期だ。 隣の席に座った子に、声をかける。 「こんにちは。今日からよろしくね。その髪ゴム、すごく可愛い!」 (いかがでしたか?可愛くなれなくて困っている子もいるけど、可愛い子にしかわからない気持ちもあるかも知れないなあと思いながら分からないなりに書いてみました。ちょっと文章がおかしいかもですが、なんとなく言いたいことが伝われば嬉しいです!)