花子さん
私は花子(はなこ)。 知ってるよね?あなた。私のウ・ワ・サ。 いちばん有名な七不思議に、きっと私が入ってるはず。特に、低学年の子は試しているよね。 そう、私は有名なトイレに住み着く、トイレの花子さん。 フルネームは、問列野 花子(といれの はなこ)。 ある日のことだった。 私は女子でも男子でもないため、フラフラッと男子トイレに行こうとしていた。 私、1人が好きだから……私のこと、きっと女子だと思ってるんだろうし。 やっぱり、トイレが落ち着く……。 コンコン え?だれ? コンコン あー、また悪ふざけ? コンコンコンコンコンコン え、ちょっと怖い 「なんで鍵がかかってるの!?お願い、返事してよ!!お願い、早くしてください!!」 あー……ごめんね。 私はひゅううっと男子トイレから女子トイレに行った。 自動的、というか普通に鍵が開く。多分、あの男の子は無事に行けたと思う。 これで私のウワサ、もっと広まっちゃった。 その男の子を観察、というか監視していると、その男の子は1年3組の後藤 優一(ごとう ゆういち)くんだとわかった。 お願い……広めないで……。 「おい、なんで怖がってんだよ?」 「なんでもない」 「嘘だろ。まさか、花子かよ?」 「女子トイレに行ったのかよ?やっば」 「ちっ……違うんだ……」 え? 私の広めないでって思い、伝わってるの?霊感あるの? 「な、なんでもない!!」 優一くんは逃げようとしたが、優一くんをいじめているグループの1人が、胸ぐらを掴みかかっていた。 「おい!!」 「なんだよ!?返事しろよ!!」 「……お願い、離して!」 優一くん……。 私も、助けられた。 今度は私の番。助けなきゃ!! 私はいじめっ子に催眠術をかけた。そして、フラフラーッとトイレに行く。 そして個室に入ると、いじめっ子は催眠術のせいでガチャリと鍵をかけた。 私は鍵にも催眠術をかけ、私の催眠術を解く術にかからない限り、ずっと閉じ込められるようにする。 すると、いじめっ子たちの催眠術が解けた。 「うわっ!!なんでトイレにいるんだ!?」 ガチャ、ガチャ。うるさい鍵を開けようとする音が、トイレ中に響く。 「出せ、優一!!」 私は、姿を明かした。 「うっ、うわあああああっ!」 「お化けだ、お化けだあああっ!!」 「怖いよおおおっ!!」 「だっ、出せよぉぉ!!」 ガチャガチャ、ガヤガヤ。うるさいうるさい。 でも、バリアを張っているから外からはうるさくならない。トイレに行く子は、別次元のトイレに行く設定になっている。 「出せっ!!」 「出して欲しいの?」 「そうだ!早くしろ!」 「静かにして、優一くんに謝りなさい。そして、これからいじめはやめると宣言して、実行してください。さもないと、またこの罰を受けることになりますよ?今度は許さないかもしれませんよ?」 「……」 しいんと、静まり返ったトイレ。私は鍵の催眠術を解き、いじめっ子を解放した。 そして、いじめっ子は優一くんに土下座して謝っていた。それから、いじめをせず、いじめをしていたら「花子さんが閉じ込めるぞ!!」と言っているらしい。 また一仕事増えるけど、でも、いじめがなくなればいいかな。 実際に、私もいじめを受けて自殺したんだし。