世界のどこかの私だけ
(滴を雫と書いてるのはわざとです。) ピチャン。 雨が降った。 雨上がりの虹は、果てしない空に広がる1つの虹だった。 そう、私みたいに。 周りから、笑われる毎日。周りから取り残されて、孤立しているその虹がまさに私。 「かわいそうに。」 そうつぶやいた。 ピチャン 私の頭に雫が落ちた。 つむじをつたって、靴の前に落ちた。 小さな小さな1つの雫。 周りの物がすべて自分のように見えて。世界が残酷のようだった。 一匹の猫。くしゃくしゃになったビールの缶。チューインガム。 ふと我に返った。上を向くと、一人の少女がこちらをのぞいていた。 「どうしたのー?」 しゃべりかけてくる。私とはいろいろと反対だ。 「今めちゃくちゃ気分悪いから話しかけんな。」 「私雫。君を助けに来たんだよ?」 しずくか…どこかで聞いたような名前だ。 ーーーーーーーーー 「おい。雫起きてんのかっ!早く飯(めし)作れっ」 「は、はい。お父さん。」 そうだ。この毎日が嫌で抜け出してきたんだ。 もう、何も考えたくない。楽になりたい。 「もしかして、お父さんが嫌いなの?」 「なんでわかったの。」 「だからぁ。言ったでしょ。君を助けに来たって。」 柔らかな声で、私を守ってくれている気がする。 けど、それを考えてるうちに。もう、何も考えられなくなった。 強い日のまなざしがこちらを見て笑っている。 ここは、水の中? 意識が薄れて…いく…