明日消える身でも愛せますか?
明日私は消える。 比喩なんかじゃない。ほんとに消える。 私は女聖騎士。呪われたのさ。 だから、私は明日消える。 消えるってのは死ぬのと同じ。 つまり、死んじゃうわけ。 だから、私に関わった人達が さっきから部屋に出入りしてきては、 「今までありがとう」って言ってくる。 まだ死んでないっつーの。 いつの間にか夜中になってた。 でも、寝るだなんて とてもじゃないけど出来なくて。 みんなが置いて行ったお菓子とか飲み物とか飲み食いしながら、寄せ書きを眺めてた。 本当に真剣に書いてくれたんだなって なるのもあれば、 あぁどうせ適当に書いたんだな ってのもあった。 ため息をついて、外を眺めた。 外には綺麗な満月が出ていて。 あの姿も明日には崩れてしまう って思って、自分と重ねてた。 少しすると、怖くなって、 泣き出してしまった。死にたくないよ。 泣いているとコンコンッとドアが叩かれた。 急いで涙を拭いて、震えた声でどうぞ って返事をした。ゆっくりとドアが開いて。 開けたのは私のパートナーの人。 きっと、別れを告げに来たんだろうな って思っていると、「好きです」 だなんていいだした。 数秒置いてから何故って聞いた。 聞いてると眠くなるくらい喋り始めたから、 もういいからって辞めさせた。 「私は明日死ぬ身だ。それでも愛していると言えるのか?それこそ、神に誓ってでも」 「言えますよ」 「私はたった1日の恋人だ。消えてしまえば、お前は別の誰かに恋をするんだろ?それなら辞めてくれ。そんなことを言うのを」 「俺は団長が消えたって、誰か別の人に恋したりなんかしません。団長がまた生まれ変わってくるその日まで待ち続けますよ。」 「馬鹿だなお前。生まれ変わっているとしたら、お前と私はいくつ違うと思ってる」 「それでもいいですよ。団長ですから」 「お前なぁ……。じゃぁまた会う時までに、綺麗に生まれ変わってくるさ。」 「ええ、待ってますよ。」 翌朝、私は沢山の人に見られながら、 静かに消えて行った。 彼は少し名残り惜しそうな顔をしていた。 そんな顔をするな。 私はまた生まれ変わってくるから。 そしたらまた一緒に 楽しく話そう