最初は嫌だった。
通っている高校の制服とは違う制服を着て、髪も可愛くセットして、いつもより可愛く見えるメイクをして、キャリーケースをもって砂浜で待っている私。――――私今コイに出演しちゃいました。※今コイとは高校生達が2泊3日の旅で恋をする恋愛リアリティーショーのこと もとはといえばどっかの会社の社長のパパが番組制作側からお願いされて私が出演することになった。 初めてあった人に3日だけで告白するなんてバカみたいな番組だと思っているけど、パパのお願いだから断れなかった。 正直ちょっとは自分の容姿には自信があった。でも「可愛くなりたい」と思って努力している女の子たちには敵わなかった。 ちょっとカッコいいな、と思う男子もいた。冬樹君っていう人だ。でも見た感じその子のことが気になってる人も多そうだった。 1日目。最初に動物園を見て回る時になぜか冬樹君が誘ってくれた。 「なんで誘ったの?」 「ん?可愛かったからかな?」 なんだこの人?掴めない感じ。今まで出会った人でも見たことない感じ。 「どこが可愛かったの?」 「全部かな?顔とか声とか仕草とか全部。」 その時カメラマンなども含めるスタッフがいったん私たちのところから離れた。 「私にアピールしない方がいいよ」 「なんで?」 「私、本当はこの番組出たくないけど、親にお願いされて出ているんだよね。だから私はあなたを含めるみんなみたいに『恋したい』って思わないの。だからほかの人をあたってくれる?」 と言ったら、 「じゃあ俺がお前を恋する少女に仕立て上げてやるよ?」 と言った。やっぱり簡単には引きはがせない。でも何だかおもしろそうな予感がした 夜のディナータイムに冬樹君は私ではなく別の女の子(凛ちゃん)誘った。私はすぐに感づいた。嫉妬させる作戦と。 だから、気にしないようにするつもりだった。でも頭のことでは冬樹君のことで頭がいっぱい。なんかこの戦い負ける気がしてきたな。 2日目の朝、凛ちゃんが冬樹のことが気になっていることを知った。私の心の中が、不安でいっぱいになる。ああ、なんでこんな気持ちになっちゃうんだろうな。 わたしはこのままじゃいけないと思って冬樹君を誘った。またからかわれるのかな、とか思っていたら冬樹君に 「俺、凛ちゃん一筋で行きたいんだよね、」 と言われた。私はすごいショックだった。なんで恋しないよとか、トゲのある言葉言っちゃたんだろう。 凛ちゃんに冬樹君をとられちゃった。というか最初から凛ちゃんのものだったのかな、とか思っていたら涙があふれてきた。それを見た冬樹君がすかさず 「なんで今泣いてるの?」 と言われた。また言い返そうと思ったけど冬樹君の言葉が本当になるかもしれにと思うと怖くて、 「好きだからだよ、冬樹君のこと」 と言った。そしたら冬樹君が 「○○?○○○○○。」 と言った。そこからの記憶はあまり覚えていない。 告白の日。女子から告白だ。私と凛ちゃんはそれぞれ冬樹君に告白した。それぞれ『お願いします』の言葉を待ちながら―――― 東京に帰った。私は充実した3日間を過ごした。私のスマホのメッセージアプリには1人の男子が追加されていた。そして大切な人も1人増えた――――――私には「冬樹」という彼氏ができた。