往復異世界
「ふあぁ…もう12時か…」 僕はそんなことを考えながらいそいそと布団に入った。 僕の名前は神内尚久。「じんないなおひさ」と読む。 そういえば入学初期の頃は名字を「かみうち」とよく間違えられたっけ。 苦笑いして、目を瞑った。 小鳥の声がする。もう朝か。でも、何だかおかしい。 いつもなら目覚まし時計が僕を叩き起こすはずだ。 でも、目覚ましの音がしない。まあいいや。起きよう。 カーテンを開けて…。 …。 え!? ついに受験勉強の疲れで目がおかしくなったか。そう思ってもう一度外を見る。 …。いや、おかしくなってなんかない… カーテンを開けて見えた景色。それは、中世ヨーロッパのような街並み。 人々はなぜかRPGのモブそっくりの服を着ている。 向こうのほうには城が見える。意味不明だ。 と、とりあえず布団から出よう。そして自分の装いにも仰天。 それは、RPGに出てくる主人公のような装いだった。 うん。もっと訳わからんなったわ。どうしてくれんねんて。 これはあれだろうか。いわゆる転生ってやつだろうか。 だとしてもなぜ? しばらくI'll think about it。(考えてみる) …。 ……。 ! これは…!RPGのやりすぎか!なーんてね。 とりあえずRPGで僕がすること、持ち物確認からしてみた。 出てきたのは… ・薬草×10 ・石の剣、石の盾 えぇ…これだけ…?無論お金はゼロだった。 ともかく宿を出て、街を見て回ろう。 そして街を見て回ったが特に変なことはない。つまんないのー。 することがないので街を出る。すると平原が広がっていた。 とりあえず歩く。ただ、こう言う時に限って不運は襲いかかるわけで… 「いたっ!?何何何何何何!!!???」 思い出した。僕、路地から猫が出てきただけで後ろに飛び退くほどビビりなんだった。 恐る恐る後ろを振り返ると… 「キエーーー!!」 タカともハヤブサとも取れぬよくわからん見た目の鳥型エネミーが奇声を上げている。 早速敵とエンカウント。なのだが… え、ちっさ… 僕の手のひらサイズだ。コイツを獲って…うへへへ… ということで、捕まえた。カバンの中でめっさ暴れている。そんなこたあ知らん。 もっと捕まえるぞー! 結果、5羽獲れた。さてと。 まず森にあった宝箱から入手したテントを張って、火を起こす。 そして、さっき獲った鳥を捌いて枝に刺して焼き鳥状態に。 さっきニヤニヤしてたのはこういうこと。誰かタレくれー。 なんて思ってたら焼けた。食べよう。 食事を済ませ寝る。 明日は何しようかなー。 やけに静かな朝だ。目を開けるまでは真実を知らなかった。 目を開けたら…いつものアパートの天井だ。え、何で? どうして?さっきまでテントにいたのに… うーん… …。 ……。 ! 異世界と現実の往復が始まった…? ここで考えても仕方ない。とりあえず学校に行こう。 授業も部活も終わった。帰ろう。 電車で揺られながら考えた。 本当に往復なのか…? そんなことを考えているうちに最寄駅に着いた。 歩く。 家に着く。 食事を済ませる。 受験勉強して寝る。 そして見えたのはテント。 往復だ…説立証なう そうして現実と異世界の往復が始まった。 異世界から出るには4つの剣を集めて地のどこかにある祭壇に刺せばよいらしい。 ちなみに集めたお金で石の剣追加で3本買って刺したけどダメだった。 いわゆる4属性の剣らしい。RPGにありがちなめんどいやつやん。 でもやるしかない。今日も奮闘である。 読んでいただきありがとうございました! 70・80・90より