たとえ死んでも、ずっと好きだよ。
「きゃっ!」 トラックが、目の前まで走ってきた。 私は、もう、死んでしまうと感じた。 「え?」 トラックが、私の体をすり抜けるようにして走り去っていく。 痛みも感じない。 ふと、自分の手を見てみると、うっすらと透けていた。 そんな記憶はない。 学校へも行っていたし、好きな人もいた。家族も・・・。 「うわあああああん」 狭い路地で、一人で泣いた。 まだ、したいこと、たくさんあったのに。 まだ、好きな人にすら告白できてない。 「うわあああああん」 泣いていても、しょうがないのは分かってる。 でも・・・ 私は、しばらくの間泣いていた。 やがて泣き止むと、好きな人の家へむかった。 好きな人に・・・伝えたいことがあるから。 「ピンポーン」 インターホンを押すと、お母さんらしき人が出てきた。 でも、私は視えていないから、ドアを閉めて帰っていった。 わたしは、家の中へ入った。 二階が、好きな人・・・の部屋。 階段をのぼり、部屋のドアを開ける。 そこには、机で宿題をしている・・・遥くんがいた。 遥くんが、私の好きな人だ。 「遥くん・・・。」 声をかける。 すると、急に遥くんが苦しそうに頭を抱えた。 「なんだ、これ、頭にに直接、響いてる・・・」 「遥くん、大丈夫?」 すると、遥くんがさらに苦しむ。 私は、遥くんが苦しんでいることに気が付いた。 それも、私のせいで。 でも、これだけは、伝えたい・・・。 「遥くん、ごめんね。でも、これだけは、聞いてほしいの。」 遥くんが、苦しみながらもつぶやく。 「凛乃・・・?」 「うん、そうだよ。 私・・・遥くんのことが、好きです。」 「だから・・・苦しませたくなかったけど、ごめんね・・・。」 遥くんの目から、涙がこぼれる。 「凛乃のこと・・・俺も好きだよ。」 「遥くん・・・ありがと。」 夢みたいだった。 遥くんに、気持ちを伝えることができたことが。 「ありがとう・・・。」 私は、ずっとその言葉に包まれて、とても暖かかった。 end