短編小説みんなの答え:1

どうでもいい物とどうでも良くない物

 流れる雲、ふと眺めたら何もかもがどうでも良くなった。  私には両親がいないから施設で暮らしている。だからいじめられる。そして先生にも差別されて、友達もいない。  もう辛いなぁ。  そんな時。流れる雲、ふと眺めたら何もかもがどうでも良くなった。  校舎の屋上の階段をふらふらと登った。  屋上に着いた。  屋上の柵を乗り越えて、後一歩足を出せば…… 『この世とはさようなら』  足を出して落ちる!はずだった。  なのに落ちない。1秒もかからず分かる。誰かに手を掴まれてる。 「嫌だ!誰だ!やめろ!手を離してくれ!」 とにかく喚きとにかく暴れた。  やめてくれ……怖い…… 「暴れちゃダメ!暴れたら落ちちゃう!」 声の主は女だ。多分俺と同じ年頃の中学生。  というか何言ってんだ。俺は落ちたいのに、落ちちゃう? 「手を離せよ!俺は落ちたいんだ!」 「落ちたらダメだよっ!」 とすごい怪力。俺を引っ張り上げた。 「何してるの?!あんたそんなことしちゃダメじゃない!!」 「なんだよ。お前誰だよ!なんで助けたんだよ!やめてくれよ!!」 「いい?!死んだら命がなくなるのよ!もう2度とこの世で生きられないのよ!」 「いいさ!別にこの世に住んでて楽しいわけじゃない。むしろ最悪なんだ」 俺は突き放してやった。 「分かった。じゃあいいよ。私がこの世を楽しくさせてあげる」 とにっこり笑った。  俺はこの瞬間恋をした。初恋だった。『この世を楽しくさせてあげる』ってそういう意味か。  彼女は大垣千鈴といった。千鈴さんは僕がいじめられてたら助けてくれた。僕の友達にもなってくれた。いいや友達を超えた関係が最近始まったかな。  俺には最近どうでも良くない物が出来ました。ですがそれは物ではありません。人です。千鈴さんという……

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