友達関係
私は、考えてた。 「助けてくれてありがとう。よかったら、友達になってくれない?」 友達という言葉が、私にすごく響いてた。 友達作りの成功経験がない私に、友達を作る資格などないのではないかと。 うまく声が出ない。 伝えられない。 もう、ほっといて。 「助けたからといって、それがあなたと友達になる理由にはならない」 ごめんね。理緒。 できない。 こわい。 自分から友達作って、自分でトラブル引き起こして、また自分から離れていくかもしれないから。 自分が見捨ててしまうから。 知ってるのに。 友達がいれば、毎日が楽しいのに。 もう、戻れない。 また、やってしまった。 どうしてできないの? ここは、知っている人がいないから、中学受験でここを選んだんでしょう? 本当は、友達が欲しい。 理緒と友達になりたい。 「麻琴」 理緒、来てくれたんだね。 いつもより、言葉を発しにくい。 「麻琴、私、やっぱり友達になりたい。」 どうして。不可能だって知らないの。 ああ、でも作りたい、初めてのお友達。 「麻琴、大丈夫。なれるよ。私が友達になりたいもん。」 本当なら、「いいよ」と言ってあげたかった。 もう、戻れないって知ってるから。 でも、もしかしたら。 私、やっぱり友達になりたかった。 「いいよ」 何とか絞り出せた、自分の本音。 「ありがとう」 は?ありがとう?どうして?私はただ、友達になっていいよって言っただけなのに。 それが、あれから数年たった今も、わからなかった。 「麻琴、遊ぼう」 「わかった。理緒、ちょっと待ってて。何して遊ぶ?」