「視力検査」
あの日の青い空も、あの日の瞬く星も、あの日の雲の奥だって、全部見えてると思っていた。 君の目の深さも、君の暖かい温もりも、君のその心の奥だって、全部わかっていると思っていた。 この国の政治も、この国の良さと悪さも、この国の現状だって、全部知っていると思っていた。 この空がいつまでも続くこと、、君の大好きなところ、この国に必要なもの、全てを知り尽くし、わかっていると感じていた。そう信じていた。 でも、私たちの見る世界は邪魔者がぼかす。私たちに気づかれないよう段々と。 自分の見ているものを常に信じ、酔いしれる。 明るい未来は?未来の自分は?そう考えるたびに暗い未来を想像する。 それは焦点が合わなくなっている証拠。私が見たいのはその先の自分。 見えないものは仕方がない。だから焦点を合わせるためにレンズをはめる。 人々が見るはずの共通の景色は澄んでいて、視野の狭さを教えてくれる。 未来は思うよりも明るいと教えてくれる。 ぼかされることで改めて気付かされる大事なこと。 気づかさせてくれた邪魔者は、本当はいい奴なのかも。 邪魔者とか言ってごめんね。 未来の明るさを知れる視力検査。私がひねくれたときに視力が一気に下がったのは、この明るい世界を見せるためだったんだね。ありがとう。