此処に在らずとも
突然の出来事だった。 信号を無視した車に、華が轢かれた。 夢?これは夢なのか。 そう思った。 いや、そう思いたかった。 ー事故から1週間後ー 「これ、華が…」 「…手紙?」 俺は1週間後、華の家に行った。 すると華の母が、手紙があると持ってきた。 その内容がこれだ。 『翔くんへ こんにちは。元気?私は勿論元気だよ。 単刀直入に言うね。 好きです! ふふふ、びっくりしたかな? あ、これはマジのヤツなので。 結婚前提に付き合って欲しいです! ほら、指輪も入ってるでしょ? これ、私とお揃いなんだ。 じゃ!またね!あと、これからもよろしく!』 俺も好きだよ!でも、もう会えないなんて…。 なんでだよ!華は何もしてねぇじゃねぇか! 「お邪魔しました…」 「気を付けて帰ってね」 「はい」 ー事故から1ヶ月後ー 屋上は気持ち良いな。 風が涼しい。 ー華は、今何してるんだろうな。 ま、アイツなら天国か何処かでも仲良くやってるだろ。 俺も行きたい…と言いたいところだが。 俺、華の分も頑張って生きるよ。 華が此処に居なくても、"これ"でずっと繋がってるからな。 物思いに耽る…誰かと話している彼の指には、光る指輪が嵌められていた。