桜の木の下で
「今日、桜の開花宣言がされました。」 「やった!ママ、桜の開花宣言だって!今度の休み見に行こうよ!」 「それはよかったね!今度の休みね、」 「うん!」 てゆうか、開花宣言の言葉知ってるなんてすごい…、、 テレビのニュースを見てぴょんぴょん飛び跳ねるのは私の娘、琥珀。琥珀は花が大好きだ。 道端に咲いている小さい花でも通りかかったら笑顔で挨拶をするほど。 「あ、琥珀、そろそろ保育園行くよ!」 「はぁーい!」 そう言って私と琥珀は車に乗った。 保育園まであと少しの交差点。 信号が青に変わって、私の車は進んだ。 と、その時… 信号を無視した車が突っ込んできた。 ドン!! 目が覚めると病院だった。 私は奇跡的に助かったらしい。 でも… 娘の琥珀はまだ意識不明。 何日経っても琥珀は目を覚まさず、とうとう琥珀と桜を見に行こうと約束していた日が来た。 「今年の桜は見れないかなぁ…」 私がそう呟いた。 数十分後… 「ママ…?」 「え、琥珀!?」 琥珀が目を覚ました。 「琥珀!よかった…!!もう目を覚まさないかと思った」 「ママ…ママ、桜見に行きたい!!」 「え…?」 「約束したじゃん!桜見るって!」 「そう…だね!!」 私は毎年見に行くお花見広場の代わりに、病院の外庭にある桜を琥珀を車椅子に乗せ、見に行った。 「ママ、桜綺麗だね!!」 「…うん!」 私は内心、桜よりも琥珀の笑顔の方が綺麗だと思えた。久しぶりにこの笑顔が見れて幸せだった。 私と琥珀は桜の木下で笑顔を交わした。