鏡の中にいる私
ある日、何気なく鏡に触れてみた。 冷たいはずなのに、何故かぬくもりがあった。 すると、急に鏡がとても明るく光り出した。 目を開けることができないくらい光は明るかった。 光が弱まり、そっと目を開けると、そこには私がいた。 (え?私はここに存在してるのに、なんでもう一人私がいるの?えっ⁉) 「あー、疲れたー。あっ、どーも私。」 「あの...あなたは誰ですか?一応確認なんですけど...。」 「え?見れば分かるでしょ。私は君で君は私。両方とも同じ私ってことだよ。」 私の前にいるのは私らしいが、性格は全然違うようだった。 私は陰キャで真面目で運動神経が悪いが、私の前にいる私は陽キャで天然で運動が得意そうだった。 「私は鏡の中にいるんだよ。鏡の中にも世界があって、こっちとは正反対。左右反転してるし、性格も真反対って訳だよ。」 「...へ、へー。」 鏡の中とか世界とか全くよく分からないが、とりあえず私は馬鹿ってことが分かった。 「駄目だよ、自分のこと馬鹿とか思っちゃ。こっちの私はそういうのが良くないねー。」 「えっ?なんで私が思ったこと...。」 「私は君なんだから、そっちの考えてることぐらい読み取れるよ。顔に書いてあるし。」 (...なんか色々とややこしいな。) 「...ていうか、何しに来たんですか?何か私に用でも?」 「あっ、そうそう。ただ暇だから遊びに来た。ただそれだけ。単純でしょ?」 (遊びに来たって、何するつもり?私は何をするつもりなの?) 「...本当にそうですか?そうには思えないんですけど...。」 「大正解!流石私。ていうか敬語じゃなくて良いよ。私なんだし。」 「で、何しに来たの?」 「...こっちの方が楽しそうだね。来て正解だね。」 私が怪しく笑った。 「だから、何しに来たの?何するつもり?」 「あなたを殺しに来たの。」