創造のガラスペンと崩壊のインク
地球が出来て間もない頃 1人の神様が地球に生命を生み出そうと考えた 神様はこの地球で生きる生命を見てみたいと思ったのだ 虚空から神様が生み出したのは一つのガラスペンとインク ガラスペンにインクを付けて、描きたい生命を想像し空にガラスペンをなぞらせば 想像した生命を創り出せる 哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類… 数多の生命を創り、何度も進化を見守ってきた そうやって神様は何千年も賭けて地球を作り上げてきた いよいよ地球が楽園の惑星になる頃に神様は失敗した インクを地球にこぼしてしまったのだ 何の変哲もないインクならよかったが、神様のインクは…神様のインクだけはこぼしてはならなかった ガラスペン自体に生命を創り出す力は無い ガラスペンには、邪の力を抑えて聖なる力に変える力が宿っている インクには、あらゆる生命を創り出す力がある、しかしその力は邪悪でガラスペン無しには使えなかった そんなインクをこぼしてしまった… 地球には、瞬く間に害悪が蔓延った 病気、公害、汚染、犯罪、戦争、飢餓… 楽園とは程遠い、質素な幸福と莫大な絶望が共存する惑星が誕生した 害悪に飲まれていく地球見て神様は 『こんなはずじゃ無かった』 そう云うしか無かった 結局は、生み出す力はあろうとも、それを制御する力が間に合っていないのは、人間も神様も同じ いずれ地球は崩壊する その原因が人間で無いことを祈るばかりだ