花火
夜空に美しい花が咲いた。 そして儚く散っていった。 そしてまた美しい花を光らせると、彼女は何か僕に言った。 「ドーン」という音でよく聞こえなかった。 その花がまた消えていったときに、彼女ははっきりと言った。 「私あなたのこと好きじゃないの。」 僕は呆然とした。 しかし我に返りこう言った。 「なんでそれを早く言わなかったの?」 しかしその言葉は花火の音でかき消された。 「じゃあね。」 彼女はそれだけを言い、どこかへ行ってしまった。 咲いて、散って、咲いて、散ってをずっと繰り返している。 美しい花を見せても、すぐ散っていく。それが儚くて、花火の良いところだと思う。 でもこの花火よりも彼女のほうが何倍も美しいのに。 恋をして、付き合って、別れて。 僕はこう思った。 花火のような恋をしたのだと。