終電間際。あなたを待つ。
ブォーーーン 間もなく、本日最終列車出発いたします。足元、大雨の影響で大変滑りやすくなっておりますので、お気をつけください。 秋の夜。 最終列車にのらず、ホームで、一人。座っている女性がいた。 周りを見渡したあと、近くにある公衆電話に百円をいれ、電話を始めた。 だが、相手は出ていないらしく、悲しい顔をしながら、立ち尽くしていた。 すると、少し離れたところにある伝言板に、 ーまってるから、ずっとー という文を書き始めた。 その女性の顔からは何粒もの涙が落ちていった。 最後に、 ー終電間際にあなたを待つー と、かいて、女性は消えてしまった。 女性が座っていたベンチには、 桜の花びらが一枚。 公衆電話にも、一枚。 伝言板にも、一枚。 季節外れの桜があった。 それを見つけたある男性が、一粒の大きな涙をながし、 ーもう少し待ってて欲しいー と、伝言板にかいた。 そして、男性が消えたあと、そこには、向日葵の花びらが2枚。あった。 季節外れの桜と向日葵。 春に華麗に咲く桜。 夏に華やかに咲く向日葵。 2人が会えるときは来るのだろうか。