盲目の女性と死神
ある街には盲目の女性がいた とても耳が良く、知識も豊富で若いのにお年寄りみたい ある夜中、そんな女性に死神がやってきた 黒いフードに大きな鎌、誰もが知り、恐れる死神 ―1人を除いて 「あら、ノックはしたかしら?」 女性はまさか、死神に話しかけているとは思わなかったのだろう 喉元に鎌を突きつけられているとは考えなかったのだろう 死神は女性に興味を持った 女性は目が見えない故に平然としていた 死神も盲目だとわかってから退屈そうにしていた 「貴方はどちらからいらっしゃったのかしら」 「あぁ?知らねえ知らなくていい」 それから何回か言葉を交わした しばらくして二人を薄い明かりが照らした 『死神は日が昇る前に命を刈らなければいけない』 最初はその気でいた死神は躊躇した 何がそう思わせたかはわからない 「貴方は、私を殺しに参ったのでしょう?」 女性は両手を広げ言う 「さあ、殺して下さい」 「なんでわかった?、なんでそう望む?」 「私は耳だけはよろしいのですよ、刃物が風を切る音がしましたから、そういう事なんでしょう」 死神は理解出来なかった なぜ殺そうとしてる相手に平然と話しかけてる? 殺した人々は皆、死を恐れていたから余計にわからなかった 「私は希望を失いました、身寄りのない私は星を眺める事が生きる理由でした、でももうそれも…」 彼女は初めて悲しそうにした 躊躇う死神をよそに彼女は抱きついた 「…は?おい離れろ死ぬぞ」 「いえ、どうやら自ら望んで触れると死なないらしいです、ねえお願いします」 彼女は白く濁る目で死神を見つめた 彼女の腹を鎌が貫いた 彼女の遺体を日が照らした 死神は知らない複雑な感覚を覚えたが 考えようとしなかった 知れば戻れなくなる気がした
みんなの答え
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おもしろい
もっと読んでみたい できたらたくさん書いてよー
感動!
こんにちは! めっちゃ感動するー 最高! もっと描いて欲しいです