友情は、何度でも
お前、覚えてるか? 初めて会ったときから砕けて話しててさ。 「君さァ名前なんていう?あ、下の名前。」 「え、俺?」 「おう!LINE交換しようぜ!」 いつもお前が引っ張ってくれたよな。 懐かしいよ。 記憶喪失というのには、種類があるらしい。 ごく稀だが、あるものとそれに関連する記憶だけが消えることがあるそう。 まったく、とんでもない悪戯だ。 確かにあいつはこう言った。 まるで見知らぬ人にでも接しているかのような、でも何千回と聞いたあの声で。 「…誰?」 と──。 俺の親友は、俺と、俺に関連する記憶だけが消えた。 原因は、悪戯。 ときどき、人類はこういう悪戯をされるが、 「神が決めているんだから仕方ない」らしい。 仕方なくないよ。 俺が嫌だろ。 やめてくれよ。 そうだ、一緒に神をやっつけよう。 なあ、俺にしては良い考えだろ? ほら、お前、覚えてるか?夏休みの宿題をどうやって無くすかって考えたときもさぁ…。 そうだ。お前の好きな人のタイプ知ってるぞ。今ならまだ教えてやるぞ。 あ。お前に2000円借りてるんだった。いいのか?このままだったらパクっちゃうぞ? ………。 …ああ、そっか。 お前、ほんとに、もう…。 お前? 違う、君? 君は。 君。 あれ。 「…誰?」 ある日のこと。 「君さァ名前なんていう?あ、下の名前。」 「え、俺?」 「おう!あれ?なんかお前…まあいいや!LINE交換しようぜ!」 end
みんなの答え
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感動した
イイお話だね! こんなお話作れる人がいるとは。。。 時間ないので、イイ物語をありがとう