卒業式
「ここも今日で最後かあ……長かったな」 私はゆか。きょうで卒業だ。 見なれた部屋は、カーテンが少し開いていて、風がそよそよ入ってきている。 私の机には…あはっ、手紙だ。 『ゆかへ 今までありがとう。 別れていても、ゆかはここにいるから。 本当に……ありがとう。 さら』 さらは私の友達。親友。でも…今日でお別れなんだ。あ、また手紙。 『ゆかへ いつもありがとう。 突き放しちゃったりしたけど…、ゆかは、いつも隣にいてくれた。 本当に、ありがとう。大好き。お別れだけど、幸せでね。 ゆう』 ゆうは私の彼氏。かっこよくて、優しくて…。そんな彼も、今日でお別れ。 「ぐすっ……ゆかぁ…」 卒業式だ。私の名前を言って、泣いているお母さん。 ーー♪ 感動する音楽だ。あー、私もないちゃいそ。 「ゆか…今まで、ありがとう」 ゆう、さら……! 「お幸せにっ……」 私の周りに、たくさんの花を渡して。 たくさんの花で、囲まれた。 「ゆかぁ……。悲しいよぉっ……。また、会いたいよぉ…」 「まだ、成人式一緒に迎えれてないじゃん……」 「うう~っ…」 私…たくさんのひとに、泣いてもらってるの? 泣かないでよ……! こっちまで、悲しくなる。 「一緒に泣いてよぉ……。また笑おうよぉ……」 「推しの話、また受けてよ……!」 そうだね、うん。 また会える機会があったら……、ね。 また会いたいなあっ……。 「ゆかは、とても面白くて、みんなを笑顔にして…!」 ゆう……! 「ここでお別れなんて……ぐすっ、さみしい、ですがぁ……」 さら……! 「「さよなら、ゆか」」 うん、さよなら。 「それでは、ゆかさんの棺をしめます。話せましたか?花は渡しましたか?」 「はい」 「名残惜しいと思いますが……さよならします」 「「さよなら」」 急に真っ暗になった。 するっ……あ、抜けた。 「ゆかさんは、交通事故で……」 あーあ、卒業したくないなあ……。 もう少しいたいな……。 もう、卒業式かあ……。 人との、「卒業式」かあ……。
みんなの答え
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感動作と思ったら…!?
金魚鉢です! 最初らへんまで、卒業を迎えた学生の話をしているのかと思いました。 いや、だって見慣れた部屋は教室、みんなから卒業を祝うお手紙をもらって、卒業の歌を聴いて母さんも娘の卒業に感動して、卒業を祝う花をあげて、これでみんなと卒業!成人式でまた会おう!!みたいに、ハッピーエンドかと思えば…!(前座が長い!!)まさかの人生の卒業式!?ええ…?確かに、今思えば、見慣れた部屋は自分の家(?)、みんなからあの世で元気に暮らしてねのお手紙、なんか葬式で流れている歌詞のない曲、亡くなった娘への悲しみの涙を流す母さん、お見舞いの花…、なるほどねぇ。すごく考えさせられる短編小説でした!面白かったです!! それじゃあ、私も人生の卒業式ヲ…(((((((殴 冗談だお!!(*´ω`*)テヘ 以上!(タヒなないからね!?)