祈りにも似た「呪い」
「ねえ、待ってよ…!姉さん…!」 突然、姉さんは、僕を置いて消えてしまった。 ーーどうして姉さんが? 姉さんはなんでもできて、かっこよくて。 そんなみんなから必要とされるような姉さんが、何故いなくならなきゃいけなかったの…? 床に落ちている何かが、陽光に照らされて光っている。 「…あ…。ペンダント…」 お母さんがくれた、青色と桃色のロケットペンダント。 姉さんは青色のペンダントをお守りのようにとても大事にしていたっけ。 「……」 一番悲しいのは、僕じゃない。 きっと、姉さんだ。 …深く息を吸うと、僕は独り言のようにこう呟いた。 ……姉さん。僕は、僕だけじゃ生きられないと思う。 だって、僕は姉さんがいたから生きられたようなもので、本当は1人じゃ何もできない子鹿だったから。 でも、本当に悲しいのは、きっと僕じゃなくて、姉さんなんだよね。…だから、僕は……ううん、 「私」は、姉さんの代わりに生きるから…… 今、僕は呪いをかけた。 「僕が永遠に「私」でいる」って言う、呪いを。 「……そこで見守っててよ、???。」 その瞬間、???はもう、姉さんじゃなくなった。 ……果たして、呪われたのは、僕…?それとも、???…?