幸が舞う季節
窓を開けると、一面の銀世界。視界には白しかなくて、私の心と同じように全てが単色だった。 部屋は暖房が効いているのに、いつになっても温まらない体。いつになっても暖まらない心。 全てが、全てがつまらなかった。 そんな私の世界に、ちょん、と色をおいてくれたのは きみだった________。 12歳 冬 「お前なんて、いなければ良かったんだ」 ただ、それだけを聞かされて、12年間生きてきた。 「誰が悪かったんだっけ?生まれてきたのは誰だっけ?」 「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」 いつからだろう、謝ることしかできなくなったのは。 服なんていつもシワだらけで、髪だってボサボサ。唇だってガサガサで、私が誰なのか、多分誰もわからなかったと思う。 そんな時、学校に転校生がやってきた。 __きみだったよね。 「浅川港です。よろしく」 その時も、私は変わらず、誰なのかわからない状態。 おまけに誰も私を名前で呼ばない。 みんな、「キモ子ちゃん」と呼ぶ。まあ、こんな格好じゃ、そう呼ばれても仕方がない。 「ねえ、名前なんていうの?」 偶然隣の席になって、話しかけられた。 私は反応に困っていた。 「キモ子って言うんだぜ」「あはは」 突然、近くにいた男子が、そう浅川くんに言う。 「____、ねえ、本名は?」 浅川くんは、男子になんか目もくれないで、私にもう一度尋ねてきた。 「っ……ゆき…。後藤、幸、、、」 とうに枯れ果てたと思っていた涙が、溢れて止まらない。 浅川くんは、そっとボサボサの私の髪を撫でてくれた。 これは、彼の優しさのほんの一部にすぎない。 ______________________________ 読んでくれてありがとうございました。感想お待ちしてます! 辛口NGでお願いします。
みんなの答え
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これこそわたしの求めてた小説だ!!
めっちゃ浅川くん優しすぎ!! 浅川くんみたいな優しい人ばかりの世の中になるといいなと一人で思ったよ。 幸ちゃんの世界にこれからどんどん明るい色が塗られていくといいなと苺は思う それに、きれいな表現ばかりですごい! もう苺いっしゅんでお米さんのとりこになっちゃった! この小説ダイスキ!! サイコーすぎる!!
うまい!
はるぴのです! めっちゃうまい!