杯に星は入らない
憧れた。 焦がれて、焦がれて、いつからか散り散りになってしまった。 痛みもなく、なにもなく、最初からいなかったかのように、君はいなくなってしまったね。 誰も君をみていなかったからね。 君がいなくなったことを、誰も僕に教えてくれなかった。 少しくらい、みてあげたってよかったと思うよ。少なくとも僕は。 …そんな物言いをするなと君は怒るかもしれないね。 うん、そうだね。僕も独りだったね。 忘れていたわけじゃないんだ。当たり前になってしまっただけ。 だって、宇宙が存在することをいつも意識しているやつなんて、僕はみたことないよ。 それと同じさ。 君の隣にいつもついて回っていたあの子はね、きっと今に君のことを追いかけてくるさ。 僕は、まだそっちには行ってあげられないけどね、あの子がいるから寂しくないだろ? なんで、って 分かりきったことを聞いて、悲しくなって、僕のせいにするのは誰だったかなあ? …知ってるだろ。 僕は宇宙にいなきゃいけない「神」で、君は「星」なんだから。 君には、この宇宙の中で「星」としての一生を終えて、次の生を迎える、権利と義務があるんだから。 ……一人で喋っちゃってごめんね。 君はこんなこといわないかもしれないね。 願わくば、君の生に幸運があらんことを。