やっと伝えられたよ…
あたしは遠藤音羽。小池樹先輩に片思いをしているんです。 「柏木さん、今日の放課後に裏庭に来てくれるかな?」小池先輩の声が聞こえて、廊下で足が止まる。 え…?曖奈ちゃんを裏庭に?絶対告白じゃない。 返事を聞こうと教室の壁に耳をすます。 「わかりました」 そこ、オーケーしちゃうの?あたしが小池先輩の事、好きって知ってるよね、曖奈ちゃん? 放課後になり、気になったあたしは、裏庭に先回りして茂みに隠れた。 「あの柏木さん、話っていうのは僕とつきあ…」 「待って!!!」 叫びながら先輩の前に立つ。 「あ、あたしも先輩のことが好きですっ!曖奈ちゃんを好きでもいい、あたしの思いは知っておいてください!」 目頭が熱くなって涙がこぼれおちる。小池先輩は戸惑い、曖奈ちゃんは目を見開いている。 「曖奈ちゃんたち、お幸せにっ」 「違うの!ほんとはね、先輩と私が考えたお芝居だったの!どうしても音羽ちゃんから伝えてほしかったの…」 えっ、えっ、えーっっ!!じゃあ、あたしの告白(?)は何だったのお!? 「そうなんだよ。ごめんね、だまして。僕、本当は音羽ちゃんのことが好きだよ」 「あたしも…ずっと好きでした!優しくて頼りがいはあるけど少しおっちょこちょいなところも、すべて好きです!」 良かったあ。やっと、やっと伝えられたよ…。ずっと言いたかったこと、今ようやく。 十数年後 「ああ。そんなこともあったね。じゃ、そろそろ帰ろうか。岳人とまなぶが心配だ。払っておくから先に出でていて」 あたしはもう三十一歳。三歳の岳人と一歳のまなぶを生んだ。先輩…ううん樹君と久しぶりにあたしたち二人だけで結婚記念日をお祝いをしたの。曖奈ちゃんは海斗くんという人と結婚していて、五歳の双子たちを育てている。おなかにも赤ちゃんがいるみたい―。 END どうでしたか?アドバイスや感想などがあればぜひよろしくお願いします!